The Hidden Cause
このような不調はありませんか?
常に「闘争・逃走反応」が働き、リラックスできない状態。血管が収縮し、全身の血流が遮断されています。
高血圧や血糖値の上昇。
「薬を飲んでいるから大丈夫」と、根本原因を放置していませんか?
脳への血流不足(酸欠)は「ブレイン・フォグ」を招き、経営判断に必要な直感力や決断力を奪います。
About Stress-Free Therapy
当院は「ストレスフリー療法」を提供しています。
ストレスフリー療法とは、身体の4点に心地よい赤外線刺激を与える、独自の温熱アプローチです。
特許取得済みの精密な温度制御により、効率よく血行を促進。副作用のリスクを抑え、日常のストレスで緊張した心身を優しく解きほぐします。
48℃未満の心地よい刺激が、効率的に血流を促し、深いリラックス状態へと導きます。銀座の落ち着いた空間で、身体への負担を抑えた科学的なアプローチをご提供します。



ストレスフリー療法は、独自の温熱周波数により深部体温を上げ、自律神経に直接アプローチする方法です。ただ温めるだけではない、3つの生理学的反応を引き起こします。
心地よい温熱刺激で身体を芯から温め、滞りがちな血行を促進して、冷えによる悩みや毎日のコンディションを整えます。
独自の温熱リズムが日々のストレスで張り詰めた心身の緊張を優しくほぐし、深いリラックス状態へと導きます。
患部や特定のポイントを温めることで、日頃の活動で蓄積した筋肉の疲れを和らげ、身体のこりを健やかにほぐします。
Our Strengths
| ストレスフリー療法 | 再生療法 | 高級スパ・整体 | |
|---|---|---|---|
| アプローチ | 血流・神経(根本改善) | 細胞レベル | 筋肉・表層 |
| リスク | 極小 | 身体的負担あり | ほぼなし |
| 心理的面 | 日常的なメンテナンス | 最後の一手 | ご褒美・癒やし |
STRENGTHS
Treatment Guidelines
現代社会のストレスフルな環境にさらされ続けることで慢性的に分泌されるコルチゾール(ストレスホルモンの一つ)の低下を促し、体の不調の根本原因へのアプローチを目指す。
全身の血流量の増幅を促し、体内の37兆個の細胞一つ一つをくまなく活性化し、自己治癒力を最大限引き出すことを目指す。
加齢とともに減少する成長ホルモンの体内からの分泌力を再生し、代謝・免疫・認知機能の復調を目指す。
エストロゲン・テストステロンといった性ホルモンの体内からの分泌を促し、血管・脳・骨・筋肉・皮膚へのホルモン本来の保護作用の復活を目指す。
抗炎症サイトカインであるIL-10の産生を促し、老化の原因である慢性炎症をはじめとする体内の炎症の駆逐を目指す。
体内の1京個のミトコンドリアの機能の正常化を促し、活性酸素の発生を減じ、炎症性老化の抑制を目指す。
複合的・総合的なアプローチの積み重ねにより、テロメアの短縮抑制や細胞の老化時計を巻き戻すことで、遺伝子レベルでの生物学的年齢の若返りの実現を目指す。
Treatment Guidelines
MASSAGE

東日本大震災をきっかけに、厳しい寒さの中で人が置かれる身体的負担と向き合い、体温や代謝が生命活動に与える影響を深く見つめ直しました。
そこから、身体に過度な負担をかけないケアの研究が始まりました。
生命倫理委員会の指針に基づき、独自の呼吸法と温熱刺激による心身への影響を科学的に検証。
最小限の刺激で深いリラックスをもたらす、科学的根拠に基づいた温熱療法を、銀座から丁寧に提供してまいります。
KENJI RYOTOKUZI
了徳寺 健二

ストレスフリー療法と出会い、その効果に強い可能性を感じました。
身体への負担を抑えながら、本来の状態へと整えていく——その考え方に深く共感しています。
この療法を、必要としている方にきちんと届けたい。
その想いから、2023年4月より銀座数寄屋橋クリニックにて、
ストレスフリー療法に特化した診療を行っています。
日々忙しく、自身のケアが後回しになりがちな方こそ、
安心して身を委ねられる時間と環境を大切にしたい。
銀座という場所から、誠実な医療のかたちを提供してまいります。
TAKUNORI SATO
佐藤 琢紀

Clinic Information/Access
〒104-0061
東京都中央区銀座4-2-12 銀座クリスタルビル7F

Blog
「自分の体は、実際のところ何歳なのだろう?」——そんな問いに答えようとするのが「生物学的年齢」です。以前の記事では、暦の上の年齢(暦年齢)とは別に、体の中身の老け具合を表す「生物学的年齢」という考え方があることをご紹介しました。 では、その生物学的年齢は、いったいどうやって測るのでしょうか。実は「これ一つで決まり」という万能のものさしがあるわけではなく、いくつかの方法があります。代表的なのは、(1)DNAの状態から読み取る方法(エピジェネティック・クロック)、(2)テロメアという染色体の部品の長さをみる方法、(3)血液検査の数値から推定する方法、の3つです。 この記事では、それぞれの測り方が「何を見ているのか」、そして出てきた数値を「どう受け止めればよいのか」を、できるだけわかりやすく解説します。 そもそも「生物学的年齢」とは——暦年齢との違い 暦年齢は誕生日を数えた年齢で、だれでも1年に1歳ずつ増えていきます。一方の生物学的年齢は、体の細胞や臓器が実際にどれくらい老化しているかを表そうとする年齢です。 同じ50歳でも、体の中身が40代に見える人もいれば、60代に見える人もいる——その「中身の年齢」を数値にしようというのが、生物学的年齢の考え方です。くわしくは「老化時計」とは何かで解説しています。 ここで大切なのは、生物学的年齢は暦年齢と違って「変わりうる」ものだと報告されている点です。だからこそ、今の状態を測って知ることに意味があります。では、その測り方を順に見ていきましょう。 測り方①:エピジェネティック・クロック(DNAメチル化) いまもっとも研究が進んでいるのが、DNAの「メチル化」という現象を読み取る方法です。 DNAそのものの文字(体の設計図)は一生のあいだほとんど変わりません。ところが、その文字のところどころに「メチル基」という小さな目印が付いたり外れたりしており、この付き方が年齢とともに一定のパターンで変化することがわかってきました。このパターンを体の多数の場所で読み取り、計算式にかけて年齢を推定するのが「エピジェネティック・クロック(老化時計)」です。採取した血液や唾液からDNAを取り出して解析します。 研究の積み重ねによって、老化時計にはいくつかの世代があります。 第1世代:暦年齢をできるだけ正確に当てることを目指したもの 第2世代:将来の健康リスクとの関連を、より強く反映するように作られたもの 第3世代:「老化のスピード(進む速さ)」そのものを捉えようとするもの(1年でおよそ何歳分老化しているか、という見方) エピジェネティック・クロックは再現性が高く、研究の蓄積が厚いことが特長とされています。当院では、この解析に「EPICアレイ」という手法を用い、ご自身の生物学的年齢を数値で把握していただくことに取り組んでいます。 測り方②:テロメアの長さ——細胞の「使い込み具合」をみる 2つ目は、「テロメア」という部品の長さを測る方法です。 テロメアは、染色体の端にあるキャップのような構造で、細胞が分裂するたびに少しずつ短くなっていきます。いわば、細胞が「どれくらい使い込まれてきたか」を映す目盛りのようなものです。テロメアが短いほど、細胞の老化が進んでいる一つの目安になると考えられています。 測定にはいくつかの方法があり、一つひとつの細胞のテロメアを精度よくみる「Flow FISH法」や、まとめて測る「qPCR法」などが知られています。当院ではこれまで、精度の高いFlow FISH法による測定を専門の検査機関に委託して行ってきました。現在は事情により、この検査を一時的に見合わせており、国内外で同等の測定を委託できる機関をあらためて選定しているところです。テロメアそのものについてはテロメアは伸ばせるのかでくわしく触れています。 ここで一つ、覚えておきたいことがあります。テロメアの長さとエピジェネティック・クロックは、どちらも老化の指標ではありますが、まったく同じものを測っているわけではなく、両者の関連はゆるやかだと報告されています。これは数値を読むうえで大事なポイントなので、のちほどあらためて触れます。 測り方③:血液検査からの推定(PhenoAgeなど) 3つ目は、ふだんの健康診断でもおなじみの血液検査の数値から、生物学的年齢を推定する方法です。代表的なのが「PhenoAge(フェノエイジ)」と呼ばれる方法です。 これは、アルブミンやCRP(炎症の指標)、血糖、白血球やリンパ球の割合など、9種類の血液の指標と暦年齢を組み合わせて計算します。これらの数値は、炎症・代謝・腰臓や肝臓の働き・免疫の状態など、体のさまざまな働きを映しています。 血液検査からの推定のよいところは、比較的身近で、結果が「どこを整えればよいか」に結びつきやすい点です。たとえばCRP(炎症の指標)が高ければ炎症への対策を、血糖が高ければ糖の管理を、というように、次の一手が見えやすいのです。当院でも、こうした血液指標を組み合わせた評価を取り入れています。 (このほか、顔写真や体の動き、臓器ごとの年齢を推定するといった新しい方法の研究も進んでいます。測り方は今も広がり続けている分野です。) 数値をどう読むか——「一つの数字」に振り回されない ここからが、測定でいちばん大切なところです。 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約17年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ数万人の患者さんの診療にあたってきました。その現場でしみついた感覚の一つに、「一つの数値だけで患者さんの状態を判断しない」というものがあります。血圧だけ、脈拍だけを見るのではなく、複数のバイタルサインや検査結果、そして全体の様子を重ね合わせて、はじめて確かな判断ができる——救急ではこれが鉄則です。 生物学的年齢の測定も、これとよく似ています。さきほど触れたように、エピジェネティック・クロック、テロメア、血液からの推定は、それぞれ体の違う側面を映しており、出てくる数値も完全には一致しません。だからこそ、一つの数字に一喜一憂するのではなく、複数の指標を重ねて全体像をつかむことが役立ちます。 あわせて、覚えておきたい注意点がいくつかあります。 その時点の「スナップショット」である:体調や測定のタイミングによって、多少ぶれることがあります 多くは集団のデータをもとにした推定である:あなた個人のすべてを言い当てるものではありません 一度きりより、定期的に測って「変化の向き」を追うほうが意味がある:取り組みの効果を確かめる目安になります 生物学的年齢は、病気を言い渡す「判定」ではなく、自分の体と向き合うための「ものさし」です。そう受け止めると、過度に怖がることも、逆に過信することもなく、上手に付き合うことができます。 まとめ 生物学的年齢の測り方には、(1)エピジェネティック・クロック(DNAメチル化)、(2)テロメアの長さ、(3)血液検査からの推定(PhenoAgeなど)といった代表的な方法があります。 それぞれ体の違う側面を映しており、数値は完全には一致しません。一つの方法を過信せず、複数を重ねて読むのが現実的です。 測定はその時点のスナップショットです。一度きりより、定期的に測って変化を追うことが大切です。 生物学的年齢を測ると、次に気になるのは「では、どうすればこの数値を整えられるのか」という問いです。 食事・睡眠・運動・ストレス対策といった生活習慣の基本が土台であることは、研究でもくり返し示されています。これは間違いありません。ただ、わかっていても、それを毎日続けることは想像以上に難しい——とくに多忙な方ほど、そう感じておられるのではないでしょうか。若返りや体質の改善も、一朝一夕に実現するものではありません。 だからこそ医学・科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。当院が行うストレスフリー療法も、ストレス(コルチゾール)と血流という、体の根っこにあたる部分にはたらきかける取り組みの一つです。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 まずは、自分の体の「いまの年齢」を知ることから。ご自身の生物学的年齢の測定にご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. どの測定方法がいちばん正確ですか?A. 「これが絶対」という一つの方法があるわけではありません。エピジェネティック・クロックは再現性が高く研究の蓄積が厚い一方、テロメアや血液からの推定にも、それぞれの良さがあります。いずれも体の違う面を映すため、複数を組み合わせてみることが現実的だと考えられています。 Q. 測定には採血が必要ですか?A. 多くは少量の採血(方法によっては唾液)で行えます。エピジェネティック・クロックや血液指標からの推定も、一般的な検査と同じように採取できます。当院でご提供している検査の内容や受け方については、受診時にご説明します。 Q. どのくらいの頻度で測ればよいですか?A. 生物学的年齢は生活習慣などによって変化しうるため、一度きりよりも、間隔をあけて定期的に測り、変化の向きを追うことをおすすめします。ご自身の取り組みの効果を確かめる目安にもなります。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。
「手足がいつも冷たい」「平熱が35度台で、なかなか上がらない」「体がだるく、疲れやすい」——こうした悩みを、「もともとの体質だから」とあきらめている方は少なくありません。 けれども、低体温や冷えは、ただの体質では片づけられないことがあります。その背景には、血流や自律神経、筋肉量、代謝といった、体の土台にかかわる変化が隠れていることがあるのです。この記事では、低体温が起こる仕組みと、平熱を底上げするためにできることを、わかりやすく解説します。 そもそも「低体温」とは——平熱の目安と体温のしくみ 体温には個人差があり、「何度から低体温」と一律には線を引けません。ただ、起床時に脇の下で測って36.5度前後が、ひとつの目安として挙げられることがあります。これを下回る状態が続く場合は、体の土台を見直すきっかけになるかもしれません。 体温は、熱を生み出すはたらき(熱産生)と、その熱を全身に運び逃がすはたらき(血流による分配・放散)のバランスで決まります。熱を生むのは主に筋肉・代謝・細胞内のミトコンドリアで、生まれた熱は血液に乗って全身へ届けられます。つまり体温は、代謝と血流の状態を映す“鏡”なのです。実際、米国の大規模データを19世紀から現代まで比較した研究では、成人の平熱が長い年月をかけて少しずつ下がってきたと報告されており、体温が暮らしや活動量と無縁でないことをうかがわせます。 体表温と深部体温——同じ「体温」でも測る場所で値が違う ひとくちに「体温」といっても、測る場所で意味が異なります。脇の下や額で測るのは体の表面に近い「体表温」、内臓や血液など中心部の温度が「深部体温(しんぶたいおん)」です。深部体温は中枢を一定に保つため、体表温より高く、外気温に左右されにくい安定した値に保たれています。 問題は、両者がいつも同じように動くわけではないことです。手足が冷えていても深部体温は保たれていることがあり、体表の一点を測っただけでは内側の熱や血流の変化を捉えきれません。つまり体表温と深部体温のあいだには、しばしば「解離(かいり)」——値のギャップが生じます。 そこで当院では、「COREセンサー」と呼ばれる深部体温モニタリング機器を用いて、深部体温の状態を把握しています。胸や腕に装着するだけの非侵襲(針を刺さない)ウェアラブルで、皮膚温と体表から逃げる熱の流れ(熱流束)から深部体温を連続的に推定します。従来は体の内部を直接測る必要がありましたが、こうした機器により、日常に近いかたちで深部体温の変化を追えるようになりました。体表温と深部体温の両面から「見える化」することは、冷えや低体温の背景を理解する手がかりになると考えています。 なぜ平熱が上がらないのか——4つの背景 低体温や冷えの背景には、いくつかの要因が重なっていることが多いと考えられます。 1. 血流・末梢循環の低下熱は血液に乗って運ばれます。そのため、体のすみずみ、とくに手足の先まで血液が十分に届かないと、その部分は冷たくなります。手足の冷えは、末梢の血流が落ちているサインのひとつと考えられます。毛細血管のはたらきが衰えることも、冷えと関わると指摘されています。 2. 自律神経の乱れ血管の太さは、自律神経によって調節されています。慢性的なストレスなどで交感神経が優位な状態が続くと、末梢の血管が縮こまりやすくなり、手足に血液が届きにくくなることがあります。「ストレスが多いと手足が冷える」と感じる方がいるのは、このためです(自律神経とストレスの関係はコルチゾールについての記事で解説しています)。 3. 筋肉量の不足筋肉は、体のなかで最も多くの熱を生み出す“発熱装置”です。運動不足や加齢によって筋肉量が減ると、生み出される熱そのものが少なくなり、平熱が上がりにくくなると考えられています。女性に冷えを感じる方が多い背景のひとつにも、筋肉量の違いがあると指摘されています。 4. 代謝・ミトコンドリアの低下細胞の中でエネルギーを作るミトコンドリアのはたらきが衰えると、熱を生み出す力も落ちやすくなります。エネルギー産生と熱産生は、表裏一体の関係にあるのです。 これらは互いに関わり合っています。血流が落ちれば細胞に酸素や栄養が届きにくくなり、代謝も下がる。代謝が下がれば熱が生まれにくくなる——こうしてじわじわと平熱が下がっていくと考えられます。 低体温・冷えがもたらしうる不調 体温は、代謝や血流といった体の土台を映すものです。そのため、低体温や冷えが続くと、さまざまな不調と関わることがあると指摘されています。 たとえば、全身の細胞へ酸素や栄養が届きにくくなることで、だるさや疲れやすさ、寝つきの悪さ、気分の落ち込みなどとの関連が指摘されています。また、体温は免疫や代謝のはたらきとも無縁ではないと考えられており、体の土台を整えるうえで見過ごせないテーマです。 さらに、血流の低下は、体内でくすぶる弱い炎症(慢性炎症)とも関わりうると考えられています。冷えや低体温は、単独の悩みというより、体の土台のゆらぎを知らせるサインとして受け止めるのがよいでしょう。 平熱を底上げする——今日からできること 平熱を底上げするために、日々の暮らしのなかでできることを整理します。いずれも、熱を生む力を高め、生まれた熱を全身に届けることにつながります。 体を動かし、筋肉を保つウォーキングやスクワットなど、続けられる範囲の運動は、熱を生み出す筋肉を保ち、血流を促す助けになります。激しすぎる必要はなく、「心地よく続けられる」程度が大切です。 体を温める・湯船につかる温かい食事や飲み物を取り入れ、シャワーだけで済ませず湯船にゆっくりつかることは、血流を促し、体を芯から温める助けになると考えられています。 しっかり眠る・ストレスとつき合う睡眠不足や慢性的なストレスは、自律神経を乱し、末梢の血流を妨げる方向にはたらきえます。十分な睡眠をとり、高ぶった神経を鎮める時間を持つことが、冷えの土台にはたらきかけます。 これらに共通するのは、血流をよくして熱を全身に届け、熱を生む力を保つことです。体を温める一時的な工夫だけでなく、熱を生み・運ぶという体の土台そのものを整えることが、平熱の底上げにつながると考えられます。 救急医の視点から——体温という“見える数値”を軽んじない 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約17年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ数万人の重症患者の診療にあたってきました。 救急の現場では、運ばれてきた方の体温を必ず測ります。体温は、脈拍や血圧と並ぶ「バイタルサイン」だからです。命に関わるほど体温が下がる「低体温症」は、一刻を争う緊急事態として扱われます。 もちろん、日々の暮らしのなかで感じる「冷え」や「低体温」は、こうした緊急事態とは別のものです。けれども、体温が体の状態を映す手がかりであることは、救急の現場でも、日常でも変わりません。体温は、特別な機器がなくても、誰でも手軽に測れる客観的な数値です。「なんとなく冷える」で済ませず、自分の平熱を知り、その変化に目を向けること——それは、感覚だけに頼らず体の状態を見える化する、確かな一歩だと、私は考えています。 まとめ 体温は、熱を生み出すはたらき(筋肉・代謝・ミトコンドリア)と、熱を運ぶ血流のバランスで決まる、代謝と血流の“鏡”です。 同じ「体温」でも、脇などで測る体表温と中心部の深部体温は値が異なり、両者に「解離」が生じることがあります。表面と内側の両面から捉えることに意味があります。 平熱が上がらない背景には、血流・末梢循環/自律神経/筋肉量/代謝の要因が重なり合っています。 運動で筋肉を保ち、体を温め、しっかり眠り、ストレスとつき合う——血流をよくして熱を生み・運ぶ土台を整えることが、平熱の底上げにつながります。 もっとも、こうした生活の工夫が大切だとわかっていても、それを毎日続けることは想像以上に難しく、長年の冷えや低体温が一朝一夕で変わるものでもありません。だからこそ医学や科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。血流とストレス(自律神経)という体の根っこにはたらきかける——当院が取り組むストレスフリー療法も、そうした視点に立つアプローチの一つです。血流と老化・体調の関わりについてはストレスと老化の科学のページで詳しくご紹介しています。 冷えや低体温に目を向けることは、体の土台を整え、内側から元気を取り戻す確かな一歩になるはずです。当院の取り組みはメニュー・料金ページでご案内しています。 よくある質問 Q. 平熱は何度くらいが目安ですか?A. 個人差があり一律には線を引けませんが、ひとつの目安として、起床時に脇の下〇36.5度前後とされることがあります。大切なのは数字そのものより、自分の平熱を知り、その変化に気づけるようにしておくことです。 Q. 手足だけが冷たいのですが、これも低体温ですか?A. 手足の冷えは、体の中心の深部体温が保たれていても起こることがあり、多くは末梢の血流が落ちているサインです。血管の調節には自律神経が関わるため、ストレスや生活リズムの乱れが背景にあることもあります。 Q. 脇で測る体温と、体の中の温度は違うのですか?A. はい。脇や額で測る「体表温」に対し、内臓や血液など中心部の温度を「深部体温」と呼び、深部体温のほうが高く安定しています。両者には差(解離)が生じることがあり、手足が冷えていても深部体温は保たれていることもあります。当院では深部体温をモニタリングする機器(COREセンサー)も用いて、表面と内側の両面から状態を把握しています。 Q. 平熱はどれくらいで上がってきますか?A. 個人差が大きく、すぐに変わるものではありません。運動による筋肉の維持、体を温める習慣、十分な睡眠、ストレス対策を、無理のない範囲で続けることが基本です。焼らず、少しずつ整えていきましょう。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。
組織の判断を背負い、分刻みのスケジュールをこなす——責任ある立場の方ほど、自分の体だけはいつも「後回し」になりがちです。会社の数字には目を光らせていても、自分の体の状態は、年に一度の健康診断の結果でしか把握していない、という方は少なくありません。 ところが、健康診断で「異常なし」と言われても、「疲れが抜けない」「夜よく眠れない」「頭がぼんやりする」といった不調を抱えている——そんな声をよく耳にします。検査の数値は問題ないのに、本来のパフォーマンスが出ていない。この“すき間”をどう埋めるかが、多忙なエグゼクティブにとっての健康管理のテーマです。 この記事では、従来の「守りの健康管理」と、近年注目される「攻めの健康管理」の違い、そして忙しい毎日のなかでも実践できる土台づくりを、できるだけわかりやすく解説します。 「守りの健康管理」と「攻めの健康管理」——何が違うのか まず整理しておきたいのが、健康管理には大きく二つの考え方がある、という点です。 ひとつは「守りの健康管理」。健康診断や人間ドックがその代表で、すでに起きている病気や異常を早く見つけ、手を打つことを目的とします。これは健康を守るうえで欠かせない、大切な土台です。決して軽んじてよいものではありません。 ただ、守りの健康管理には、ひとつの性質があります。それは、基本的に「病気かどうか」を見るものだ、という点です。検査で明らかな異常が見つからなければ「異常なし」となります。けれども、はっきりした病気ではないものの、本来の調子から少しずつずれている——いわば「健康」と「病気」のあいだにあるグレーな状態は、すくい上げにくいのです。この領域は、東洋医学では古くから「未病(みびょう)」と呼ばれてきました。 ここで登場するのが、もうひとつの考え方、「攻めの健康管理」です。これは、病気を見つけることにとどまらず、不調になる前に体の状態を整え、本来のコンディションを保つことを目指す考え方です。守りが「マイナスをゼロに戻す」発想だとすれば、攻めは「ゼロをよりよい状態に近づけ、それを保つ」発想だと言えます。 大切なのは、攻めは守りに取って代わるものではない、ということです。健康診断という守りの土台があってこそ、その先の攻めが意味を持ちます。両方をあわせ持つことが、これからの健康管理の形だと考えられます。 なぜ多忙なエグゼクティブほどリスクを抱えやすいのか 責任の重い立場にある方は、健康面でいくつかの負荷を抱えやすい環境に置かれています。 第一に、慢性的なストレスです。重い判断、途切れない緊張、人間関係——こうした負荷が続くと、ストレスホルモンである「コルチゾール」が高い状態のまま下がりきらなくなることがあると報告されています。コルチゾールが慢性的に高い状態は、睡眠・集中力・代謝といった、まさに日々のパフォーマンスを支える土台に影響しうると指摘されています(詳しくはコルチゾールについての記事で解説しています)。 第二に、回復の時間が削られやすいことです。睡眠、休息、運動——本来なら体を立て直すための時間が、多忙さのなかで真っ先に削られてしまいます。 そして第三に、自分の不調を後回しにしがちだということです。多少の疲れや不調は「気合い」で乗り切ってしまえる方ほど、体からの小さなサインを見過ごし、対処が遅れやすい傾向があります。 つまり、立場が上がるほど、体に負荷がかかる一方で、体をケアする時間と意識は削られていく。この構造こそが、多忙なエグゼクティブが健康リスクを抱えやすい背景だと言えます。 「攻めの健康管理」の核心——体の状態を“数値”で知る では、攻めの健康管理は、具体的に何から始めるのでしょうか。その出発点は、体の状態を客観的な数値で把握することだと考えられます。 そのひとつの切り口が、近年注目される「生物学的年齢」という考え方です。これは、生まれてからの年数を数える「暦の年齢」とは別に、体が実際にどれくらい老化しているかを、細胞や遺伝子レベルの指標から推定するものです。同じ50歳でも、生物学的年齢が若い人もいれば、進んでいる人もいる——そうした「体の本当の年齢」を見える化しようという試みです(くわしくは老化時計についての記事で解説しています)。 当院でも、EPICアレイと呼ばれる手法を用いて、生物学的年齢を実際に測定してきました。感覚だけに頼らず、自分の体がいまどんな状態にあるのかを数値で知ることは、攻めの健康管理の第一歩になります。現在地が分かってはじめて、どこを整えればよいかが見えてくるからです。 経営の世界で、勘だけに頼らず、データを見て手を打つのと同じように、自分の体についても「見える化」してから対策を考える——これが攻めの健康管理の核心です。 今日からできる「攻めの健康管理」の土台 数値で現在地を知ったうえで、日々の暮らしのなかで整えられる土台を挙げます。いずれも研究のなかで、その大切さが報告されてきたものです。 回復を「予定」に入れる多忙な方ほど、睡眠や休息を「余った時間にするもの」と考えがちです。しかし、回復は仕事と同じく、あらかじめスケジュールに組み込む対象だと考え方を変えることが、攻めの健康管理では重要になります。 ストレスのオフスイッチを持つ高ぶった神経を鎮める時間を、意識して一日のなかに置くことが役立つと考えられています。ほんの数分、深くゆっくり呼吸する、自然のある場所で過ごす——小さな習慣でかまいません。 体を動かす・食事を整える続けられる範囲の適度な運動と、栄養バランスの取れた食事は、体の土台を支える基本です。激しすぎる運動はかえって負担になりうるため、「心地よく続けられる」程度がポイントです。 これらに共通するのは、体を「闘うモード(交感神経優位)」から「休むモード(副交感神経優位)」へ切り替え、血流をよくして体のすみずみに酸素と栄養を届けることです。自律神経と血流という土台を整えることが、攻めの健康管理を支える共通の鍵になると考えられます。 救急医の視点から——「倒れてから」では遅い 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約17年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ数万人の重症患者の診療にあたってきました。 救急医療は、いわば「倒れてから」の医療です。私が向き合ってきたのは、体が限界を超えてしまったあとの現場でした。そして、そうして運ばれてくる方のなかには、責任ある立場で走り続け、不調のサインを「気合い」で押し切ってきた方が少なくありませんでした。倒れてはじめて、体が長いあいだ無理を重ねていたことに気づく——そうした場面を、私は何度も見てきました。 だからこそ私は、「倒れてから」の対処に頼りきるのではなく、その手前で体の状態を数値で把握し、整えておくことの大切さを、強く感じています。攻めの健康管理は、救急医療のちょうど対極にある発想です。緊急事態になってから動くのではなく、緊急事態を遠ざけるために、日ごろから手を打っておく。多忙で責任の重い方にこそ、この視点を持っていただきたいと考えています。 まとめ 健康管理には、病気を早く見つける「守り」(健康診断・人間ドック)と、不調になる前に体を整える「攻め」の二つの考え方があり、攻めは守りに取って代わるものではなく、その先にあるものです。 多忙なエグゼクティブほど、慢性的なストレス(コルチゾール)と回復不足を抱えやすく、しかも不調を後回しにしがちです。 攻めの健康管理の出発点は、生物学的年齢などの客観的な数値で体の現在地を知ることだと考えられます。 回復をスケジュールに入れ、ストレスのオフスイッチを持ち、運動と食事を整える——自律神経と血流という土台を整えることが、その共通の鍵になります。 もっとも、こうした土台が大切だと頭ではわかっていても、責任と緊張の途切れない毎日のなかでそのすべてを保ち続けるのは、想像以上に難しいものです。とくに、立場が上がるほどその難しさは増していきます。だからこそ医学や科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。ストレス(コルチゾール)と血流という体の根っこにはたらきかける——当院が取り組むストレスフリー療法も、そうした視点に立つアプローチの一つです。ストレスと血流に着目した考え方はストレスと老化の科学のページで詳しくご紹介しています。 「攻めの健康管理」は、特別な人だけのものではありません。自分の体の現在地を知り、土台を整えることは、明日のパフォーマンスと、その先の長い活躍を支える投資になるはずです。当院の取り組みはメニュー・料金ページでご案内しています。 よくある質問 Q. 健康診断を毎年受けていれば、それで十分ではないですか?A. 健康診断は、病気や異常を早く見つけるための大切な土台であり、欠かせないものです。一方で、はっきりした病気ではないものの本来の調子からずれている「グレーな状態」は、すくい上げにくいという性質があります。攻めの健康管理は、その健診を土台としたうえで、不調になる前にコンディションを整えることを目指す考え方です。両方をあわせ持つことがおすすめです。 Q. 忙しくて、健康のための時間がほとんど取れません。A. だからこそ、回復を「余った時間にするもの」ではなく、仕事と同じくあらかじめ予定に組み込む対象だと考え方を変えることが役立ちます。睡眠時間の確保、数分の深い呼吸、続けられる範囲の運動——小さな習慣の積み重ねでかまいません。まずは自分の体の現在地を数値で知ることから始めるのも一つの方法です。 Q. 「生物学的年齢」は、どうすれば分かるのですか?A. 細胞や遺伝子レベルの指標から、体の老化の進み具合を推定する手法が研究・実用化されつつあります。当院でもEPICアレイと呼ばれる手法で測定を行ってきました。感覚だけに頼らず、体の状態を客観的な数値で把握することが、対策の出発点になります。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。