The Hidden Cause
このような不調はありませんか?
常に「闘争・逃走反応」が働き、リラックスできない状態。血管が収縮し、全身の血流が遮断されています。
高血圧や血糖値の上昇。
「薬を飲んでいるから大丈夫」と、根本原因を放置していませんか?
脳への血流不足(酸欠)は「ブレイン・フォグ」を招き、経営判断に必要な直感力や決断力を奪います。
About Stress-Free Therapy
当院は「ストレスフリー療法」を提供しています。
ストレスフリー療法とは、身体の6点に心地よい赤外線刺激を与える、独自の温熱アプローチです。
特許取得済みの精密な温度制御により、効率よく血行を促進。副作用のリスクを抑え、日常のストレスで緊張した心身を優しく解きほぐします。
48℃未満の心地よい刺激が、効率的に血流を促し、深いリラックス状態へと導きます。銀座の落ち着いた空間で、身体への負担を抑えた科学的なアプローチをご提供します。



ストレスフリー療法は、独自の温熱周波数により深部体温を上げ、自律神経に直接アプローチする方法です。ただ温めるだけではない、3つの生理学的反応を引き起こします。
心地よい温熱刺激で身体を芯から温め、滞りがちな血行を促進して、冷えによる悩みや毎日のコンディションを整えます。
独自の温熱リズムが日々のストレスで張り詰めた心身の緊張を優しくほぐし、深いリラックス状態へと導きます。
患部や特定のポイントを温めることで、日頃の活動で蓄積した筋肉の疲れを和らげ、身体のこりを健やかにほぐします。
Our Strengths
| ストレスフリー療法 | 再生療法 | 高級スパ・整体 | |
|---|---|---|---|
| アプローチ | 血流・神経(根本改善) | 細胞レベル | 筋肉・表層 |
| リスク | 極小 | 身体的負担あり | ほぼなし |
| 心理的面 | 日常的なメンテナンス | 最後の一手 | ご褒美・癒やし |
STRENGTHS
Treatment Guidelines
現代社会のストレスフルな環境にさらされ続けることで慢性的に分泌されるコルチゾール(ストレスホルモンの一つ)の低下を促し、体の不調の根本原因へのアプローチを目指す。
全身の血流量の増幅を促し、体内の37兆個の細胞一つ一つをくまなく活性化し、自己治癒力を最大限引き出すことを目指す。
加齢とともに減少する成長ホルモンの体内からの分泌力を再生し、代謝・免疫・認知機能の復調を目指す。
エストロゲン・テストステロンといった性ホルモンの体内からの分泌を促し、血管・脳・骨・筋肉・皮膚へのホルモン本来の保護作用の復活を目指す。
抗炎症サイトカインであるIL-10の産生を促し、老化の原因である慢性炎症をはじめとする体内の炎症の駆逐を目指す。
体内の1京個のミトコンドリアの機能の正常化を促し、活性酸素の発生を減じ、炎症性老化の抑制を目指す。
複合的・総合的なアプローチの積み重ねにより、テロメアの短縮抑制や細胞の老化時計を巻き戻すことで、遺伝子レベルでの生物学的年齢の若返りの実現を目指す。
Treatment Guidelines
MASSAGE

東日本大震災をきっかけに、厳しい寒さの中で人が置かれる身体的負担と向き合い、体温や代謝が生命活動に与える影響を深く見つめ直しました。
そこから、身体に過度な負担をかけないケアの研究が始まりました。
生命倫理委員会の指針に基づき、独自の呼吸法と温熱刺激による心身への影響を科学的に検証。
最小限の刺激で深いリラックスをもたらす、科学的根拠に基づいた温熱療法を、銀座から丁寧に提供してまいります。
KENJI RYOTOKUZI
了徳寺 健二

ストレスフリー療法と出会い、その効果に強い可能性を感じました。
身体への負担を抑えながら、本来の状態へと整えていく——その考え方に深く共感しています。
この療法を、必要としている方にきちんと届けたい。
その想いから、2023年4月より銀座数寄屋橋クリニックにて、
ストレスフリー療法に特化した診療を行っています。
日々忙しく、自身のケアが後回しになりがちな方こそ、
安心して身を委ねられる時間と環境を大切にしたい。
銀座という場所から、誠実な医療のかたちを提供してまいります。
TAKUNORI SATO
佐藤 琢紀

Clinic Information/Access
〒104-0061
東京都中央区銀座4-2-12 銀座クリスタルビル7F

Blog
「アンチエイジング」という言葉は、いまや広く使われています。化粧品から食品、サプリメント、そして医療まで、さまざまな場面で目にします。けれども、いざ「アンチエイジングとは科学的に何を指すのか」と問われると、意外にはっきり答えにくいのではないでしょうか。 銀座には、美容や健康に関心の高い方が数多く集まります。だからこそ、雰囲気やイメージだけでなく、「科学的にどう考えるか」という視点も常に持っておくことで、後悔のない選択につなげられます。 この記事では、アンチエイジングとは何を指すのか、近年の老化研究がそれをどう捉えているのか、そして「科学で測る」という視点でエイジングケアを選ぶ考え方を、できるだけ公平に解説します。 アンチエイジングとは——「老化に働きかける」という発想 アンチエイジングは、直訳すれば「抗(あらがう)加齢」です。ただ、ここで大切なのは、「時間を巻き戻す魔法」ではない、という点です。 近年の老化研究が明らかにしてきたのは、老化が単なる「時間の経過による避けられない衰え」ではなく、体の中で起きる、いくつかの共通した生物学的な変化の積み重ねだ、ということです。2023年に更新された有力な総説では、老化に関わる特徴(ハルマーク)が整理され、DNAの安定性、テロメア、細胞の状態の変化、慢性的な炎症など、複数の要素が挙げられています[1]。 重要なのは、これらの変化が「働きかけうる対象」として研究されている、という点です。つまり、老化のスピードは完全に固定されたものではなく、取り組みによって進み方に幅がありうる——そう考えられるようになってきました。アンチエイジングとは、この「進み方に働きかける」という発想に立つ取り組みだといえます。 「若返りを約束するもの」ではない——冷静な線引き 一方で、冷静な線引きも欠かせません。 老化研究は日進月歩ですが、「これをすれば必ず若返る」と言い切れる万能の方法は、現時点では存在しません。魅力的な言葉で語られるものほど、実際にどこまで検証されているのかを確かめる姿勢が大切です。 医療機関が提供するエイジングケアも同じです。体の反応には個人差があり、同じアプローチでも感じ方や結果は人によって異なります。だからこそ、「必ず」「絶対」といった断定ではなく、「何を目指し、どんな根拠に基づくのか」をていねいに説明してくれるかどうかが、信頼できる選択の目安になります。 「測る」という視点——現在地を知ることから 科学的なアンチエイジングの出発点は、意外に思われるかもしれませんが、「派手な施術」ではなく「測ること」です。 自分の体がいま、暦の年齢に対してどんな状態にあるのか。それを客観的に知らなければ、どこに手を打つべきかも、変化があったのかどうかも分かりません。近年は、暦の年齢とは別に、体の内側の「生物学的な年齢」を数字でとらえる試みが進んでいます。この考え方については「老化時計」とは何かや生物学的年齢はどう測る?でくわしく解説しています。 「測って、現在地を知り、取り組み、また測る」——このサイクルを回せることが、感覚的なケアと、科学的なエイジングケアを分ける大きな違いです。エイジングケアを検討する際は、「何をしてくれるか」だけでなく、「体の状態をどう捉え、どう確かめるのか」にも目を向けるとよいでしょう。 銀座でエイジングケアを選ぶという視点 銀座という街は、本物を見きわめる目を持った方が集まる場所です。エイジングケアやアンチエイジングを検討するうえでも、その目を活かしたいところです。選ぶ際の視点を、いくつか挙げてみます。 科学的な説明があるか:なぜそのアプローチが役立つと考えられるのか、根拠がていねいに語られるか 断定的すぎないか:「必ず若返る」といった表現ではなく、個人差や限界にも触れているか 測って確かめる姿勢があるか:体の状態を客観的に捉え、変化を確認する視点があるか 費用が明確か:自由診療の場合、総額と内訳が事前にはっきり示されるか 華やかなイメージや立地の魅力も、もちろん一つの価値です。そのうえで、こうした「科学で測る」視点を重ねることで、納得のいく選択に近づけると考えられます。 老化は「固定されていない」——救急医の視点から 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ約36,000人の患者さんの診療にあたってきました。 救急の現場で強く感じてきたのは、同じ年齢でも、体の「余力」は人によってまるで違う、ということです。そしてその余力は、それまでの生活や、体をどう支えてきたかによって、確かに変わりうる——生まれ持った運命だけで決まるものではない、と現場で幾度も実感してきました。 老化を「避けられない衰え」と諦めるのではなく、その進み方に働きかけうる余地があるものとして、科学的に捉える。そういう時代になってきたのだと感じています。銀座・数寄屋橋という場所で当院が大切にしているのも、こうした「科学で測り、支える」という姿勢です。 まとめ アンチエイジングは「時間を巻き戻す魔法」ではなく、老化に関わる生物学的な変化(ハルマーク)に働きかけ、進み方を支えようとする取り組みです。 「必ず若返る」と言い切れる万能の方法は現時点ではなく、体の反応には個人差があります。根拠と限界をていねいに説明してくれるかが信頼の目安です。 科学的なエイジングケアの出発点は「測ること」。現在地を知り、支え、また測るというサイクルを回せるかが、感覚的なケアとの違いです。 老化を科学的に捉え、支えていくという発想は、これからのエイジングケアの土台になります。とはいえ、その出発点は特別な何かではなく、自分の体の現在地を知り、根拠を確かめながら選ぶ姿勢にあります。 当院が銀座・数寄屋橋で行うストレスフリー療法も、細胞レベルの若々しさの土台を支えることを目指す取り組みの一つです(研究知見にもとづく予備的なもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 科学的な視点でエイジングケアを考えたい方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. アンチエイジングとリバースエイジングは、何が違うのですか?A. 厳密な定義があるわけではありませんが、一般に「アンチエイジング」は老化の進み方をゆるやかにする発想、「リバースエイジング」は体の状態をより若い方向へ近づけようとする発想を指して使われることが多い言葉です。いずれも「必ず若返る」ことを約束するものではなく、体の反応には個人差があります。 Q. アンチエイジングのために、まず何から始めればよいですか?A. 派手な施術の前に、「いまの自分の体の状態を客観的に知る」ことが出発点になります。暦の年齢とは別に、体の内側の状態や生物学的な年齢をとらえる視点を持つと、どこに手を打つべきかが見えやすくなります。そのうえで、根拠のはっきりした方法を選ぶことをおすすめします。 Q. 銀座でアンチエイジングのクリニックを選ぶとき、何を基準にすればよいですか?A. 立地やイメージだけでなく、「科学的な説明があるか」「断定的すぎないか」「体の状態を測って確かめる姿勢があるか」「費用が明確か」を確認するとよいでしょう。自由診療の場合は費用が全額自己負担となるため、総額と内訳が事前に示されるかも大切な目安です。 参考文献 López-Otín C, Blasco MA, Partridge L, Serrano M, Kroemer G.「Hallmarks of aging: An expanding universe」(2023年、Cell, 186(2):243–278)— 老化に関わる生物学的な特徴(ハルマーク)を体系的に整理し、それらが介入により遅らせうる対象であることを論じた総説。doi:10.1016/j.cell.2022.11.001. 出典 ※本記事で紹介した研究知見は、いずれも発展途上の研究分野におけるものであり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。
「健康には気をつけているつもりだが、具体的に何をすればいいのか分からない」「毎年の健康診断で異常はないが、それだけで十分なのか不安がある」——一定の年齢や立場になると、こうした思いを抱く方は少なくありません。 その背景には、「病気になってから治す」だけでなく、「病気になる前に手を打つ」という考え方への関心の高まりがあります。この「予防」を軸にした医学が、予防医学です。そして、その選択肢の一つに、保険診療の外側にある「自由診療」があります。 この記事では、予防医学とはそもそも何なのか、自由診療はそのなかでどう位置づけられるのか、そして選ぶうえで知っておきたい前提を、できるだけ公平に解説します。 予防医学とは——「三つの段階」で考える 予防医学は、しばしば「三つの段階」に分けて整理されます[1]。この枠組みを知っておくと、自分がいまどの段階にいるのかを考えやすくなります。 一次予防は、そもそも病気にならないようにする段階です。生活習慣の改善、運動、食事、禁煙、ワクチンなどが含まれます。まだ健康な人が対象で、リスクそのものを減らすことを目指します。 二次予防は、病気を早期に見つけて、早期に対処する段階です。健康診断やがん検診などのスクリーニングがこれにあたります。症状が出る前や、ごく初期のうちに気づくことがねらいです。 三次予防は、すでに病気になった人が、その進行や再発、合併症を防ぎ、生活の質を保つ段階です。リハビリテーションなどが含まれます。 日本の公的な医療保険は、主に「病気になった後」の診断や治療を支える仕組みとして発達してきました。健康診断やがん検診といった二次予防の一部も広く行われていますが、一次予防のきめ細かな部分、とりわけ「まだ病気ではない段階で、体の状態を深く知り、先回りして手を打つ」という領域には、保険の枠組みだけではカバーしきれない部分があります。 自由診療という選択肢——その位置づけ ここで登場するのが「自由診療」です。 自由診療とは、公的医療保険を使わず、費用を全額自己負担で受ける医療のことです。保険診療が「決められた病名・検査・治療の範囲」で行われるのに対し、自由診療は、その範囲にとらわれずに、予防やアンチエイジングといった目的に沿って選べる、という特徴があります。 たとえば、体の状態をより深く知るための詳しい検査や、予防・健康維持を目的としたアプローチは、自由診療として提供されることがあります。「病気を治す」ためというより、「健やかさを保ち、加齢による変化にできるだけ備える」ための医療、と考えると分かりやすいかもしれません。 ただし、ここで公平にお伝えしておくべき点があります。自由診療は保険診療より「優れている」というものではありません。両者は目的も仕組みも異なり、役割が違います。また、費用は全額自己負担となり、内容によって金額は大きく異なります。効果や安全性も個々の内容によってさまざまで、一律に語れるものではありません。大切なのは、優劣ではなく、自分の目的に合っているかどうかです。 「攻めの健康管理」としての予防 予防を軸に自分の体へ投資する——この考え方は、とくに多忙なビジネスパーソンや経営者の方々のあいだで、「攻めの健康管理」として関心を集めています。 体は、事業でいえば最も重要な資本です。不調が表面化してから対応するのは、経営でいう「後手」に回った状態です。まだ余力のあるうちに体の状態を把握し、先回りして整えておくことは、長く高いパフォーマンスを保つための投資といえます。この考え方についてはエグゼクティブのための「攻めの健康管理」でくわしく解説しています。 その第一歩となるのが、「いまの自分の体を、できるだけ客観的に知る」ことです。暦の年齢だけでなく、体の内側の状態を数字でとらえる試みも進んでいます。たとえば生物学的な年齢を測る考え方については生物学的年齢はどう測る?で解説しています。現在地が分かってはじめて、どこに手を打つべきかが見えてきます。 選ぶうえで知っておきたいこと 予防を目的に自由診療を検討する際は、次のような視点を持っておくと、冷静な判断がしやすくなります。 目的を明確にする:何のために受けるのか(早期発見なのか、予防・健康維持なのか)を整理する 科学的な説明があるか:なぜその検査・アプローチが役立つと考えられるのか、根拠がていねいに説明されるか 断定的すぎないか:「必ず若返る」「絶対に病気を防ぐ」といった断定には注意が必要です。体の反応には個人差があります 費用が明確か:総額と内訳が事前にはっきり示されるか 保険診療と役割を分けて考える:自由診療は保険診療を置きかえるものではなく、必要な治療は適切な医療機関で受けることが前提です 「予防にお金をかける」ことは、それ自体が目的ではありません。自分の健康という資本を、納得したうえで、賢く支えていくための手段です。 「手遅れ」を見てきたからこそ——救急医の視点から 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ約36,000人の患者さんの診療にあたってきました。 救急の現場では、「もう少し早く手を打てていれば」と感じる場面に、数えきれないほど立ち会ってきました。症状が出てから、あるいは大きく崩れてから運ばれてくる——そのとき、私たちにできることは限られています。この経験を通じて私が痛感してきたのは、「症状が出る前の時間」がいかに貴重か、ということです。 予防医学は、まさにこの「症状が出る前の時間」に働きかける医学です。派手さはなく、効果が目に見えにくいぶん、つい後回しにされがちです。けれども、まだ余力のあるうちに体を知り、整えておくことの価値を、私は現場で誰よりも強く感じてきました。だからこそ当院は、予防という考え方を大切にしています。 まとめ 予防医学は、病気にならないようにする一次予防、早期発見・早期対処の二次予防、進行・再発を防ぐ三次予防に分けて整理されます。 公的保険は主に「病気になった後」を支える仕組みで、まだ病気ではない段階で深く体を知り先回りする領域には、自由診療という選択肢があります。ただし自由診療は保険診療の優劣ではなく役割の違いで、費用は全額自己負担、効果・安全性は内容により異なります。 選ぶ際は、目的・根拠・費用の明確さを確認し、断定的な表現には注意を。予防は健康という資本を賢く支える手段です。 「病気になる前」に手を打つという考え方は、これからの健康を主体的に築くうえで、大きな意味を持ちます。とはいえ、その出発点は特別な何かではなく、自分の体の現在地を知り、目的に合った手段を納得して選ぶことにあります。 当院が行うストレスフリー療法も、予防と健やかさの土台を支えることを目指す取り組みの一つです(研究知見にもとづく予備的なもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 予防を軸にした健康づくりにご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. 健康診断を毎年受けていれば、予防としては十分ではないですか?A. 健康診断やがん検診は、病気を早期に見つける「二次予防」として、とても大切な役割を果たします。一方で、まだ病気ではない段階で体の状態を深く知り、リスクそのものを減らしていく「一次予防」の領域は、健康診断だけではカバーしきれない部分もあります。両者は補い合うものと考えられます。 Q. 自由診療は、保険診療より効果が高いのですか?A. いいえ、自由診療が保険診療より「優れている」というものではありません。両者は目的も仕組みも異なり、役割が違います。自由診療は保険の範囲にとらわれず予防などの目的に沿って選べる一方、費用は全額自己負担で、効果・安全性は内容によってさまざまです。必要な治療は適切な医療機関で受けることが前提です。 Q. 予防のための自由診療を選ぶとき、何に注意すればよいですか?A. 目的(早期発見か、予防・健康維持か)をはっきりさせること、なぜ役立つと考えられるのか科学的な説明があること、「必ず若返る」等の断定的すぎる表現がないこと、費用の総額と内訳が明確なことを確認するとよいでしょう。体の反応には個人差があることも念頭に置いてください。 参考文献 Kisling LA, Das JM.「Prevention Strategies」(StatPearls, StatPearls Publishing; NBK537222)— 一次・二次・三次予防など、予防医学の基本的な枠組みを整理した医療者向け教科書項目。出典 厚生労働省「医療制度改革大綱」第3章「予防の重視」(平成18年2月、閣議決定)— 生活習慣病の発症予防・重症化予防を疾病対策の基本に据え、一次予防・二次予防を組み合わせた体制への転換を明示した閣議決定文書。日本の公的医療が従来「病気になった後」中心に発展してきたことを認め、予防を重視する方向への政策転換を公式に打ち出している。出典 厚生労働省「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(健康日本21(第三次))」(令和5年5月告示、令和6年度施行)— 健康寿命の延伸・健康格差の縮小を目標に、一次予防の強化と生活習慣病対策の充実を国の方針として明示した現行の国民健康づくり運動の基本方針。「病気になる前」の段階への政策的重点化を国が明確に示している。出典 ※本記事は予防医学と自由診療の一般的な考え方を整理したものであり、特定の検査・治療の効果や、自由診療の優位性を保証するものではありません。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。自由診療は費用が全額自己負担となり、内容により効果・安全性・費用は異なります。体の状態には個人差があります。必要な診断・治療については医療機関にご相談ください。
「頭にもやがかかったようで、すっきりしない」「話している途中で言葉が出てこない」「以前なら簡単だったことに、なぜか頭が回らない」——こうした状態は、近年「ブレインフォグ(brain fog/脳の霧)」と呼ばれるようになりました。 このもどかしい感覚を、「年齢のせい」「気の持ちよう」と片づけてしまう方も少なくありません。けれども、ブレインフォグには、体の状態にかかわる背景が隠れていることがあります。この記事では、ブレインフォグとはそもそも何なのか、なぜ起こるのか、そしてどんなときに医療機関に相談すべきかを、できるだけわかりやすく整理します。 ブレインフォグとは——「病名」ではなく、状態を表す言葉 はじめに大切な点をお伝えします。「ブレインフォグ」は、それ自体が病名(正式な診断名)ではありません。頭がぼんやりして、思考や集中、言葉の出方がふだんより鈍く感じられる——そうした「状態」をまとめて言い表す、いわば俗称に近い言葉です。 だからこそ、ブレインフォグには「これが原因」という単一の答えがあるわけではありません。同じ「もやがかかった感じ」でも、その背景は人によってさまざまです。逆に言えば、ブレインフォグと感じたときは、「何が背景にあるのか」を一つずつ確かめていく姿勢が大切になります。 なぜ起こるのか——重なりあう背景 ブレインフォグの背景として、これまで指摘されてきた要因を整理します。多くの場合、これらが一つではなく、いくつか重なっていると考えられます。 睡眠の質の低下:脳は眠っている間に情報を整理し、休息をとります。眠りが浅い・足りないと、日中の思考が冴えにくくなります(寝ても疲れが取れないもあわせてご覧ください) 慢性的なストレス:ストレスホルモンであるコルチゾールが高い状態が続くと、記憶や思考をつかさどる脳の領域の働きが妨げられやすいことが、複数の研究をまとめたレビューで指摘されています[1](コルチゾールの記事でも解説しています) 脳への血流・酸素の供給の低下:脳は酸素とエネルギーを大量に必要とする臓器で、その供給は血流が担っています。巡りが滞ると、頭の冴えにも影響しうると考えられています(脳の血流と集中の関係でくわしく触れています) 体の中のくすぶった炎症:慢性的な炎症が、脳の働きに影響しうることが指摘されています(慢性炎症と老化もご参照ください) ホルモンの変化:更年期など、ホルモンバランスが大きく変わる時期に、頭のもやを感じやすくなることがあります 感染症のあと:ウイルス感染などのあとに、ブレインフォグに似た状態(集中力や記憶の低下)が続くことがあると報告されています。新型コロナウイルス感染症の後遺症をめぐる大規模なレビューでも、認知機能の低下(ブレインフォグ)が主要な症状の一つとして挙げられています[2] 栄養・血糖・水分の乱れ:血糖の乱高下や、鉄などの不足、水分不足も、頭の働きに影響しうると考えられています このように、ブレインフォグの背景は多岐にわたります。だからこそ、「ブレインフォグ」という一語で終わらせず、自分の場合は何が関わっていそうかを見ていくことが、出発点になります。 見逃したくない背景——受診を考える目安 多くのブレインフォグは、生活習慣やストレス、疲労と関わっています。けれども、なかには医療機関できちんと調べたほうがよい背景が隠れていることもあります。 たとえば、甲状腺の病気、貧血、気持ちの落ち込み(うつ)、睡眠時無呼吸などは、頭のぼんやり感をともなうことが知られています。また、感染症のあとに強い倦怠感や思考の鈍さが長く続く場合も、自己判断せず相談することが大切です。 次のようなときは、一度、医療機関に相談することをおすすめします。 もやがかかった状態が長く続く、または日ごとに強くなっている 強い倦怠感、気分の落ち込み、体重の変化などをともなう 言葉が出にくい、物忘れが目立つなど、日常生活に支障が出ている 「ただのブレインフォグ」と決めつけず、必要なときにきちんと調べる——この姿勢が、安心につながります。 ブレインフォグと向き合う——土台を整える視点 明らかな病気が背景に見当たらない場合、ブレインフォグと向き合ううえで土台になるのは、脳が良い状態で働くための条件を整えることです。特別な近道があるわけではありませんが、次のような土台づくりが、研究のなかで語られています。 睡眠を整える:脳が情報を整理し、休む時間を確保する 体を動かして血流を促す:全身の巡りは、脳への酸素供給を支えます ストレスとのつき合い方を見直す:高ぶった神経を鎮める時間を、意識してもつ 血糖を急上昇させない食べ方・水分補給を心がける いずれも、脳に酸素とエネルギーを届け、神経を高ぶらせすぎないための、ごく当たり前の土台です。 救急医の視点から——「認知」は脳のコンディションに支えられている 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ約36,000人の救急・重症患者の診療にあたってきました。 救急の現場では、患者さんの意識や受け答えの様子が、ほんの少しの体の変化で大きく揺らぐ場面に、何度も立ち会ってきました。酸素、血流、血糖、体の巡り——こうした土台がわずかに乱れるだけで、頭の働きは目に見えて変わります。それは、「考える」「わかる」という一見あたりまえの営みが、実は脳という臓器の物理的なコンディションに、しっかりと支えられていることの表れです。 もちろん、日々感じるブレインフォグは、こうした急変とはまったく別のものです。けれども、頭の冴えが体の状態に根ざしているという原則は変わりません。だからこそ、頭のもやを「気のせい」と切り捨てず、体の土台から見直してみることには、意味があると私は考えています。 まとめ 「ブレインフォグ」は病名ではなく、頭がぼんやりして思考や集中が鈍く感じられる「状態」を表す言葉です。原因は一つではありません。 背景には、睡眠の質、慢性的なストレス、脳への血流、くすぶった炎症、ホルモンの変化、感染症のあと、栄養や血糖の乱れなどが、重なって関わっていると考えられています。 甲状腺の病気・貧血・うつ・睡眠時無呼吸などが背景のこともあります。長く続く、他の症状をともなう、日常に支障が出る——そうしたときは、自己判断せず医療機関にご相談ください。 明らかな病気が見当たらない場合は、睡眠・血流・ストレスといった、脳が働くための土台を整える視点が出発点になります。 もっとも、こうした土台が大切だと頭ではわかっていても、多忙な毎日のなかでそれを保ち続けるのは、想像以上に難しいものです。だからこそ医学や科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。血流とストレス(自律神経)という体の根っこにはたらきかける——当院が取り組むストレスフリー療法も、体への穏やかな温熱刺激を通じて末梢の血流を高め、体を休息側へ導くことを目指す取り組みの一つです(研究知見にもとづくもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方はストレスと老化の科学で解説しています。 頭のもやの背景に、体の土台という視点から目を向けることは、すっきりとした毎日を取り戻すための確かな一歩になるはずです。当院の取り組みはメニュー・料金ページでご案内しています。 よくある質問 Q. ブレインフォグは病気ですか? A. 「ブレインフォグ」自体は正式な病名ではなく、頭がぼんやりする状態を表す言葉です。ただし、その背景に甲状腺の病気・貧血・うつ・睡眠時無呼吸などが隠れていることもあります。長く続く場合や、ほかの症状をともなう場合は、まずは医療機関にご相談ください。 Q. 感染症のあとに頭がぼんやりします。関係ありますか? A. ウイルス感染などのあとに、ブレインフォグに似た状態や強い倦怠感が続くことがあると報告されています。多くは時間とともにやわらいでいきますが、長引く場合や日常生活に支障が出る場合は、自己判断せず医療機関に相談することをおすすめします。 Q. 自分でできることはありますか? A. 明らかな病気が背景に見当たらない場合、脳が良い状態で働くための土台——十分な睡眠、体を動かして血流を促すこと、ストレスとのつき合い方、血糖を急上昇させない食べ方や水分補給——を整えることが基本になります。特別な近道よりも、こうした土台の積み重ねが役立つと考えられています。 参考文献 Ouanes S, Popp J. High Cortisol and the Risk of Dementia and Alzheimer's Disease: A Review of the Literature. Frontiers in Aging Neuroscience. 2019;11:43. doi:10.3389/fnagi.2019.00043.(慢性的に高いコルチゾールと記憶・認知機能低下との関連を概説したレビュー) Davis HE, McCorkell L, Vogel JM, Topol EJ. Long COVID: major findings, mechanisms and recommendations. Nature Reviews Microbiology. 2023;21(3):133–146. doi:10.1038/s41579-022-00846-2.(感染後に持続する認知機能低下=ブレインフォグを含む後遺症の知見を包括的に整理したレビュー) 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。「ブレインフォグ」は正式な診断名ではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。気になる症状が続く場合は、医療機関にご相談ください。