The Hidden Cause
このような不調はありませんか?
常に「闘争・逃走反応」が働き、リラックスできない状態。血管が収縮し、全身の血流が遮断されています。
高血圧や血糖値の上昇。
「薬を飲んでいるから大丈夫」と、根本原因を放置していませんか?
脳への血流不足(酸欠)は「ブレイン・フォグ」を招き、経営判断に必要な直感力や決断力を奪います。
About Stress-Free Therapy
当院は「ストレスフリー療法」を提供しています。
ストレスフリー療法とは、身体の4点に心地よい赤外線刺激を与える、独自の温熱アプローチです。
特許取得済みの精密な温度制御により、効率よく血行を促進。副作用のリスクを抑え、日常のストレスで緊張した心身を優しく解きほぐします。
48℃未満の心地よい刺激が、効率的に血流を促し、深いリラックス状態へと導きます。銀座の落ち着いた空間で、身体への負担を抑えた科学的なアプローチをご提供します。



ストレスフリー療法は、独自の温熱周波数により深部体温を上げ、自律神経に直接アプローチする方法です。ただ温めるだけではない、3つの生理学的反応を引き起こします。
心地よい温熱刺激で身体を芯から温め、滞りがちな血行を促進して、冷えによる悩みや毎日のコンディションを整えます。
独自の温熱リズムが日々のストレスで張り詰めた心身の緊張を優しくほぐし、深いリラックス状態へと導きます。
患部や特定のポイントを温めることで、日頃の活動で蓄積した筋肉の疲れを和らげ、身体のこりを健やかにほぐします。
Our Strengths
| ストレスフリー療法 | 再生療法 | 高級スパ・整体 | |
|---|---|---|---|
| アプローチ | 血流・神経(根本改善) | 細胞レベル | 筋肉・表層 |
| リスク | 極小 | 身体的負担あり | ほぼなし |
| 心理的面 | 日常的なメンテナンス | 最後の一手 | ご褒美・癒やし |
STRENGTHS
Treatment Guidelines
現代社会のストレスフルな環境にさらされ続けることで慢性的に分泌されるコルチゾール(ストレスホルモンの一つ)の低下を促し、体の不調の根本原因へのアプローチを目指す。
全身の血流量の増幅を促し、体内の37兆個の細胞一つ一つをくまなく活性化し、自己治癒力を最大限引き出すことを目指す。
加齢とともに減少する成長ホルモンの体内からの分泌力を再生し、代謝・免疫・認知機能の復調を目指す。
エストロゲン・テストステロンといった性ホルモンの体内からの分泌を促し、血管・脳・骨・筋肉・皮膚へのホルモン本来の保護作用の復活を目指す。
抗炎症サイトカインであるIL-10の産生を促し、老化の原因である慢性炎症をはじめとする体内の炎症の駆逐を目指す。
体内の1京個のミトコンドリアの機能の正常化を促し、活性酸素の発生を減じ、炎症性老化の抑制を目指す。
複合的・総合的なアプローチの積み重ねにより、テロメアの短縮抑制や細胞の老化時計を巻き戻すことで、遺伝子レベルでの生物学的年齢の若返りの実現を目指す。
Treatment Guidelines
MASSAGE

東日本大震災をきっかけに、厳しい寒さの中で人が置かれる身体的負担と向き合い、体温や代謝が生命活動に与える影響を深く見つめ直しました。
そこから、身体に過度な負担をかけないケアの研究が始まりました。
生命倫理委員会の指針に基づき、独自の呼吸法と温熱刺激による心身への影響を科学的に検証。
最小限の刺激で深いリラックスをもたらす、科学的根拠に基づいた温熱療法を、銀座から丁寧に提供してまいります。
KENJI RYOTOKUZI
了徳寺 健二

ストレスフリー療法と出会い、その効果に強い可能性を感じました。
身体への負担を抑えながら、本来の状態へと整えていく——その考え方に深く共感しています。
この療法を、必要としている方にきちんと届けたい。
その想いから、2023年4月より銀座数寄屋橋クリニックにて、
ストレスフリー療法に特化した診療を行っています。
日々忙しく、自身のケアが後回しになりがちな方こそ、
安心して身を委ねられる時間と環境を大切にしたい。
銀座という場所から、誠実な医療のかたちを提供してまいります。
TAKUNORI SATO
佐藤 琢紀

Clinic Information/Access
〒104-0061
東京都中央区銀座4-2-12 銀座クリスタルビル7F

Blog
「なんだか急に汗ばむ」「体がだるくて気力がわかない」「理由もなく気分が落ち込む」「夜きちんと眠れない」——40代後半から50代にかけて、こうした不調が重なってくることがあります。 「もう歳だから」と片づけてしまいがちですが、その背景には、女性ホルモンの一つ「エストロゲン」の変化が関わっていることが少なくありません。 この記事では、エストロゲンがどんな働きをしているのか、更年期に体の中で何が起きるのか、そして閉経の先で気をつけたいことまでを、できるだけわかりやすく解説します。 エストロゲンとは——女性の体を全身で守るホルモン エストロゲンは、主に卵巣から分泌される女性ホルモンです。妊娠・出産に関わるホルモンとして知られていますが、その働きはそれだけではありません。 エストロゲンは、全身のさまざまな場所ではたらいています。肌の張りやうるおいを保つ、骨を丈夫に保つ、血管をしなやかに保つ、コレステロールのバランスを整える、脳のはたらきを支える——こうした幅広い役割を担っていることが知られています。 いわばエストロゲンは、女性の体を全身にわたって守ってくれている、心強い存在です。だからこそ、その分泌が減っていくと、体のあちこちに影響が現れやすくなるのです。 更年期に何が起きるのか——エストロゲンの「ゆらぎ」と減少 閉経の前後、およそ10年間(一般には45〜55歳ごろ)を「更年期」と呼びます。この時期には、卵巣のはたらきがゆるやかに低下し、エストロゲンの分泌が減っていきます。 このとき特徴的なのが、エストロゲンが一直線に減るのではなく、大きく「ゆらぎ」ながら減っていくことです。多い日と少ない日の波が激しくなり、体がその変化についていけず、さまざまな不調として現れます。 ほてりやのぼせ(ホットフラッシュ)、汗をかきやすくなる、動悸、だるさ、気分の落ち込みやイライラ、眠りの浅さ——こうした症状は、エストロゲンのゆらぎと、それにともなう自律神経の乱れが関わっていると考えられています(自律神経については自律神経の乱れを整えるをご覧ください)。症状の重さには大きな個人差があり、ほとんど気にならない方もいれば、日常生活がつらくなる方もいます。 更年期の先に——エストロゲンが減った体で高まること 更年期の不調は、多くの場合、体が新しいホルモン環境に慣れていくにつれて、少しずつ落ち着いていきます。一方で、エストロゲンによる「守り」が減った状態は、その先も続きます。ここで意識しておきたいことがいくつかあります。 一つは、骨です。エストロゲンには骨を丈夫に保つはたらきがあるため、減少すると骨がもろくなりやすく、骨粗しょう症のリスクが高まると言われています。 もう一つは、血管と、脂質のバランスです。エストロゲンは血管をしなやかに保ち、コレステロールのバランスを整える方向にはたらいています。そのため閉経後は、これらの守りが弱まり、動脈硬化などが進みやすくなると考えられています。血管の老化に関わる慢性的な炎症については慢性炎症と老化でも解説しています。 つまり更年期は、目の前のつらい症状だけでなく、その先の体をどう守っていくかを考える節目でもあるのです。 更年期の不調とどう向き合うか 更年期の不調は「気の持ちよう」ではありません。ホルモンの変化という、れっきとした体の変化にもとづくものです。だからこそ、我慢しすぎないことが大切です。土台として意識したい生活習慣をいくつか挙げます。 体を動かす:適度な運動は、気分や睡眠、骨や血管の健康を支える方向にはたらきます 栄養を整える:たんぱく質やカルシウムなどを意識し、バランスのよい食事を心がけることが土台になります 睡眠とストレスケア:ゆらぎやすい時期だからこそ、十分な休息と、ストレスをためこまない工夫が助けになります。ストレスとホルモンの関係はストレスホルモン「コルチゾール」でも触れています そして、症状がつらいときには、一人で抱え込まず婦人科に相談してください。更年期の症状に対しては、ホルモン補充療法をはじめとするいくつかの選択肢があり、専門医が一人ひとりの状態に合わせて検討してくれます。とくに気分の落ち込みが強く、つらさが続くようなときは、我慢せず早めに専門家に相談することをおすすめします。 救急医の視点から——閉経を境に変わる、女性の血管リスク 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ約36,000人の患者さんの診療にあたってきました。 救急の現場で強く印象に残っていることの一つに、心筋梗塞や脳卒中といった血管の病気の「男女差」があります。閉経前の年代では、これらの発症は男性に比べて女性のほうが明らかに少ない傾向があります。ところが閉経を境に、女性の発症が増えていき、やがて男性に追いついてくるのです。 これは、エストロゲンが血管を守ってくれていたことの、いわば裏返しでもあります。守り手であるエストロゲンが減ることで、それまで女性を守っていたアドバンテージが、少しずつ失われていく。数字として現れるこの変化を現場で見てきたからこそ、私は更年期を「その先の血管を守る意識を持つ大切な節目」として捉えています。 まとめ エストロゲンは、肌・骨・血管・脳など全身を守る女性ホルモンで、更年期にはこれが「ゆらぎ」ながら減っていきます。 ほてり・だるさ・気分の落ち込み・不眠などの更年期症状はホルモンの変化によるもので、重さには個人差があります。我慢しすぎず婦人科への相談を。 閉経後はエストロゲンの守りが弱まり、骨や血管のリスクが高まりやすくなります。目の前の症状だけでなく、その先の体を守る節目でもあります。 更年期は、多くの女性が通る自然な変化です。それでも、心と体の土台をていねいに整えていくことが、この時期とその先を穏やかに過ごすうえで大きな支えになることは、研究でもくり返し示されています。とはいえ、ゆらぎのなかでそれを続けるのは、思いのほか難しいものです。 当院が行うストレスフリー療法は、更年期の症状を治療するものではありませんが、血流や自律神経、ストレス、そして性ホルモンの分泌といった体の土台に着目した取り組みで、体のコンディションを整えることを目指しています(研究知見にもとづく予備的なもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 体の土台づくりにご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. 更年期の不調は、時間がたてば自然に治まりますか? A. 多くの場合、体が新しいホルモン環境に慣れるにつれて症状は落ち着いていきます。ただし、つらさの程度や続く期間には大きな個人差があります。日常生活に支障が出るようなときは、我慢せず婦人科に相談してください。適切な選択肢を専門医が検討してくれます。 Q. エストロゲンが減ると、症状のほかに気をつけることはありますか? A. エストロゲンには骨や血管を守るはたらきがあるため、閉経後は骨粗しょう症や、血管・脂質に関わるリスクが高まりやすいと言われています。目の前の症状だけでなく、その先の体を守る意識を持つことが大切です。定期的な健康チェックもおすすめします。 Q. 気分の落ち込みも更年期と関係がありますか? A. エストロゲンのゆらぎは、気分の変動や落ち込みにも関わると考えられています。ただし、つらさが強い場合や長く続く場合は、更年期だけで判断せず、婦人科や心療内科などの専門家に相談してください。一人で抱え込まないことが大切です。 参考文献 Davis SR, et al.「Menopause」(2015年、Nature Reviews Disease Primers)— 更年期に起こる心身の変化(ほてり・骨量減少・心血管リスクなど)と管理の考え方を包括的にまとめたレビュー。出典 Mendelsohn ME, Karas RH.「The protective effects of estrogen on the cardiovascular system」(1999年、New England Journal of Medicine)— エストロゲンが血管を保護するしくみを解説した総説。出典 El Khoudary SR, et al.「Menopause Transition and Cardiovascular Disease Risk(米国心臓協会 科学的声明)」(2020年、Circulation)— 更年期移行期に女性の心血管リスクが高まることを示し、早期予防の重要性を述べた声明。出典 ※参考文献の情報はPubMedにもとづいて確認しています。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
「靴下を重ねても足先が冷たい」「布団に入っても足が冷えて寝つけない」「夏でも手先がひんやりしている」——こうした冷えに長く悩まされていると、「自分は冷え性だから」と、なかば諦めてしまいがちです。 けれども、手足の冷えは、ただの体質ではなく、体の「巡り」、つまり血流からのサインであることが少なくありません。 この記事では、なぜ手足の末端から冷えるのか、それが血流とどう関わるのか、そして見直せる生活習慣や、ときに受診を考えたほうがよいサインまでを、できるだけわかりやすく解説します。 なぜ手足は冷えるのか——体は「中心」を優先する そもそも、なぜ冷えは手や足の末端から始まるのでしょうか。ここには、体のかしこい仕組みが関わっています。 私たちの体にとって、何よりも守りたいのは、脳や心臓、内臓といった「中心(体幹)」です。これらの体温が下がりすぎると、命に関わります。そのため体は、寒さを感じたりエネルギーを節約したいときに、手足の末端の血管をきゅっと縮め、そこへ流す血液を減らして、温かい血液を中心に集めようとします。 血液は、全身に熱を運ぶ「温水」のような役割も担っています。ですから、末端への血流が減れば、そこに運ばれる熱も減り、手足は真っ先に冷たくなります。手足の冷えは、いわば体が中心を守るために末端を後回しにした結果でもあるのです。 この調節そのものは正常な反応です。問題は、必要以上に、あるいは常にこの「末端の血流を絞った状態」が続いてしまうこと。それが、つらい冷え性の背景にあると考えられています。 冷えと「巡り」——血流が熱を運ぶ 手足の先まで温かさを届けているのは、そこに張りめぐらされた、髪の毛より細い「毛細血管」を流れる血液です。 この末梢の血流が滞ると、いくら体の中心が温かくても、その熱が指先・足先まで届きにくくなります。とくに、加齢などにともなって毛細血管そのものが減ったり、巡りを失ったりすると、冷えはより感じやすくなります。毛細血管の老化については「ゴースト血管」と若返りでくわしく解説しています。 なお、手足だけでなく体全体が冷えやすい、平熱そのものが低い、という場合は、熱をつくり出す力(産熱)や全身の体温の問題が関わっていることもあります。こちらは低体温が招く不調とあわせてご覧ください。手足の冷えと全身の低体温は、重なる部分もありますが、少し切り口の異なるテーマです。 冷えを招く要因——自律神経・筋肉・生活習慣 末端の血流が絞られやすくなる背景には、いくつかの要因が重なっています。 一つは、自律神経の働きです。血管を縮めたりゆるめたりを調節しているのは自律神経で、ストレスや緊張が続いて交感神経が優位な状態が長引くと、血管が縮みがちになり、末端の血流が減りやすくなります。自律神経と血流の関係は自律神経の乱れを整えるで解説しています。 もう一つが、筋肉です。筋肉は体の中で熱をつくり出す大きな工場であり、また血液を末端から心臓へ送り返すポンプの役割も果たしています。筋肉量が少ないと、熱がつくられにくく、巡りも滞りやすくなります。一般に女性に冷えを感じる方が多い背景の一つに、男性に比べて筋肉量が少ない傾向があることが挙げられます。 さらに、体を締めつける服装、運動不足、シャワーだけで湯船につからない習慣、強いストレスなども、巡りを滞らせる方向にはたらきます。冷えは、こうした要因が積み重なって現れることが多いのです。 冷えは「体質」だけではない——見直せる土台 「冷え性は体質だから仕方ない」とよく言われますが、ここまで見てきたように、冷えには見直せる要因がいくつもあります。特別な近道があるわけではありませんが、巡りを支える生活の土台を整えることが基本です。研究や臨床で言われている方向性をいくつか挙げます。 体を動かす:とくに下半身の筋肉を使う習慣(歩く、軽いスクワットなど)は、熱をつくり、巡りを助ける方向にはたらきます 湯船につかる:シャワーだけで済ませず、ぬるめのお湯にゆっくりつかると、体が温まり副交感神経も働きやすくなります 締めつけない:きつい下着や靴下、靴は、かえって末端の血流をさまたげることがあります 温かいものをとり、栄養を整える:冷たい飲み物のとりすぎを避け、たんぱく質などをしっかりとることも、熱づくりの土台になります ストレスをためこまない:緊張が続くと血管は縮みがちです。意識的に体をゆるめる時間を持つことも一つの対策です 結局は「巡りと熱づくりを支える暮らし」に行き着く、というのが正直なところです。 こんな冷えは注意——背景に病気が隠れることも 多くの冷えは生活習慣に関わるものですが、なかには体の不調のサインとして現れる冷えもあります。次のような場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関への相談をおすすめします。 片方の手や足だけが急に冷たく、色が白や紫に変わる、痛みやしびれをともなう 冷えとともに、強い疲れ、体重の変化、むくみ、皮膚の変化などが続いている これまでと明らかに様子が違う冷えが、急に強くなった こうした冷えの背景には、甲状腺の働きの問題、手足の動脈の病気(末梢動脈疾患)、膠原病(こうげんびょう)といった病気が隠れていることがあります。ここで挙げたのはあくまで一般的な例であり、冷えからご自身で病名を判断する必要はありません。気になる変化があれば、まずはかかりつけの医師に相談してください。 救急医の視点から——体が末梢を絞り「中心」を守るとき 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ約36,000人の患者さんの診療にあたってきました。 救急の現場では、ショックや強い寒さにさらされた患者さんの体が、手足の末梢の血管をぎゅっと絞り、温かい血液を脳や心臓といった中心に集めようとする反応を、繰り返し目にしてきました。冷たく、白っぽくなった手足は、体が必死に中心を守ろうとしているサインでもあるのです。これは命を守るための、理にかなった防御反応です。 日常の冷え性は、もちろんこうした緊急の状態とは程度がまったく違います。けれども、「体は中心を守るために末端を後回しにする」という同じ仕組みが、穏やかな形ではたらいている点では共通しています。だからこそ、末端まで血液をしっかり巡らせ、熱を届けてあげることが、冷えという悩みに向き合ううえで大切なのだと、現場の経験からも感じています。 まとめ 手足の冷えは、体が中心(脳・心臓・内臓)を守るために末端の血流を絞った結果として、真っ先に末端が冷えることが背景にあります。 血液は熱を運ぶ役割も担うため、末梢の血流が減ると、運ばれる熱が減り、手足が冷えます。自律神経・筋肉量・生活習慣が要因として重なります。 「体質だから」と諦めず、巡りと熱づくりを支える生活の土台を整えることが基本。ただし片側性・色調変化・痛みなどをともなう冷えは受診を。 末端まで血液をしっかり巡らせること——これは冷えという日常の悩みだけでなく、健やかさの土台にも関わるテーマです。とはいえ、生活の見直しだけで思うように改善しないことがあるのも、また事実です。 当院が行うストレスフリー療法は、温熱の刺激を通じて、末梢の血流を高めることを目指す取り組みです(研究知見にもとづく予備的なもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 冷えや巡りの土台づくりにご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. 冷え性は体質なので、治らないのでしょうか? A. 「体質だから」と諦める必要はありません。冷えには、自律神経の状態、筋肉量、服装や運動・入浴の習慣など、見直せる要因がいくつも関わっています。巡りと熱づくりを支える生活の土台を整えることが基本です。 Q. なぜ女性のほうが冷えを感じやすいのですか? A. 一般に、男性に比べて筋肉量が少ない傾向があることが、背景の一つと考えられています。筋肉は熱をつくり、血液を巡らせるポンプの役割も担うためです。もちろん男性にも冷えはあり、要因は人によってさまざまです。 Q. 病院に行ったほうがよい冷えの目安はありますか? A. 片方の手足だけが急に冷たく色が変わる、痛みやしびれをともなう、急に強くなった、体重変化やむくみなど他の不調を伴う——こうした場合は、自己判断で様子を見ず、かかりつけの医師にご相談ください。背景に体の不調が隠れていることがあります。 参考文献 Holowatz LA, Kenney WL.「Peripheral mechanisms of thermoregulatory control of skin blood flow in aged humans」(2010年、Journal of Applied Physiology)— 皮膚の血流が体温調節のために収縮・拡張する仕組みと、加齢にともなうその変化を整理した総説。出典 ※本記事で紹介した研究知見は、いずれも発展途上の研究分野におけるものであり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
「オートファジー」という言葉を、健康やアンチエイジングの話題で耳にしたことがあるかもしれません。2016年に大隅良典(おおすみよしのり)博士がこの研究でノーベル賞を受賞したことで、一気に広く知られるようになりました。 ただ、名前は聞いたことがあっても、それが体の中で何をしているのかは、なんとなくのまま、という方が多いのではないでしょうか。 オートファジーを一言でいえば、細胞が自分の中の古くなった部品を分解し、作り直すための「掃除とリサイクルの仕組み」です。この記事では、オートファジーとは何か、なぜ若さと関わるのか、そしてどんなときに働くのかを、できるだけわかりやすく解説します。 オートファジーとは——細胞の「掃除とリサイクル」 オートファジーは、日本語では「自食作用(じしょくさよう)」と訳されます。「自分(オート)を食べる(ファジー)」という意味の言葉です。 少し物騒な響きですが、自分の体を傷つけるという話ではありません。細胞の中で、古くなったり傷んだりした部品——たんぱく質や、エネルギーをつくる装置などを、いったん分解して、その材料を新しい部品づくりに再利用する。そんなリサイクルの働きを指します。 家のなかにたとえると、わかりやすいかもしれません。長く暮らしていれば、壊れた家具や使わなくなった道具がたまっていきます。それを放っておくと家は雑然としていきますが、定期的に片づけて、使える部分は資源として出す。オートファジーは、細胞の中でこれと似たことを、いつも静かに続けているのです。 この仕組みは、栄養が足りないときに材料を確保する手段にもなり、傷んだ部品をためこまないための品質管理にもなっています。生きていくうえで欠かせない、基本的な機能なのです。 なぜ若さと関わるのか——「ためこまない」細胞 オートファジーが老化と関わるとされる理由は、この「ためこまない」という働きにあります。 細胞の中では、日々の活動のなかで、傷んだ部品や不要なゴミのようなものが少しずつ生まれています。オートファジーがきちんと働いていれば、それらは片づけられ、細胞は新鮮な状態を保てます。 ところが、このオートファジーの働きは、加齢とともにゆるやかに低下していくと考えられています。掃除の手が回らなくなると、傷んだ部品やゴミが細胞の中にたまりやすくなる。こうした「片づけ切れない」状態が、細胞の機能の低下や、老化の進み方と関わるのではないか、と研究の世界では議論されています。 逆にいえば、この掃除とリサイクルの働きを保つことが、細胞を健やかに保つうえでの一つのテーマになる、というわけです。 オートファジーと、酸化・ミトコンドリア・炎症 オートファジーは、これまでの記事でお話ししてきた老化のテーマと、深いところでつながっています。 たとえば、酸化ストレスによって傷ついたたんぱく質。これを片づけるのも、オートファジーの役割の一つです。活性酸素のダメージと、それを処理する掃除の働きは、いわば「汚れ」と「掃除」の関係にあります(酸化のしくみについては酸化ストレスと抗酸化をご覧ください)。 エネルギーをつくる装置であるミトコンドリアも例外ではありません。古くなって調子の落ちたミトコンドリアを選んで分解し、入れ替える働きは「マイトファジー」と呼ばれ、オートファジーの一種です。傷んだ発電所を片づけて新しくする仕組み、と考えるとわかりやすいかもしれません(ミトコンドリアについてはミトコンドリアと若さで解説しています)。 さらに、掃除の働きが追いつかず、傷んだものや老化した細胞がたまっていくと、体の中でくすぶる弱い炎症を後押しする方向にもはたらくと指摘されています。この「慢性炎症」と老化の関係は慢性炎症と老化(インフラメイジング)で解説しています。 酸化・ミトコンドリア・炎症、そしてオートファジー。これらは別々の話ではなく、老化という一つの流れのなかで絡み合っています。その全体像については老化時計とはもあわせてご覧ください。 オートファジーのスイッチ——「適度な負荷」という考え方 では、オートファジーはどんなときに活発になるのでしょうか。研究で知られているのは、体に適度な負荷がかかったときに促されやすい、という点です。 その代表が、空腹の時間と、適度な運動です。栄養がたっぷり満たされ続けている状態よりも、ほどよく空腹を感じる時間があるほうが、細胞は「手持ちの材料を活用しよう」とリサイクルの働きを高めると考えられています。運動も、体に適度な刺激を与えることで、同じ方向にはたらくとされています。 ここで因果の向きを整理しておきます。「空腹や運動という適度な負荷→オートファジーが促される→細胞の掃除が進む」という順序です。「オートファジーさえ働かせれば必ず若返る」という単純な話ではありません。 そして、ここはとても大切なところですが、「適度」を超えた極端な食事制限は、かえって体に負担をかけます。長時間の断食や厳しいカロリー制限は、必要な栄養まで不足させ、筋肉が落ちたり体調を崩したりするリスクがあります。よかれと思って無理を重ねれば、本末転倒になりかねません。 特に、持病のある方、痩せ気味の方、高齢の方、妊娠中の方などは、自己判断で極端な食事制限を行うべきではありません。気になる場合は、まず主治医に相談してください。鍵になるのは過酷な我慢ではなく、規則正しい食事と適度な運動という、ごく当たり前の生活の土台を整えることです。 救急医の視点から——体が「内側を作り替えて」生き延びる力 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ約36,000人の患者さんの診療にあたってきました。 救急・集中治療の現場では、重い病気やけがで十分に食事がとれない患者さんの体が、自分の蓄えを動員して、なんとか生命を保とうとする姿を数えきれないほど見てきました。栄養が外から入ってこないとき、体は手持ちの材料を分解し、再利用してでも、必要なエネルギーや部品をつくり出そうとします。オートファジーも、そうした「内側を作り替えてでも生き延びる」しくみの一部です。 それは、私たちの体に、いざというときの並外れた回復力とやりくりの力が備わっていることの証でもあります。同時に、こうした力は本来「いざというとき」のための備えであって、日常で過酷に追い込めばよいというものではない——現場での経験は、その両面を私に教えてくれました。だからこそ、極端に頼るのではなく、体本来の掃除の働きを穏やかに保つ、という発想が大切なのだと考えています。 まとめ オートファジーは、細胞が古くなった部品を分解して作り直す「掃除とリサイクル」の仕組みで、生きていくうえで欠かせない基本的な働きです。 この働きは加齢とともに低下しやすく、傷んだものを「ためこまない」ことが、細胞を健やかに保つ一つのテーマと考えられています。 空腹の時間や適度な運動が促す方向にはたらきますが、極端な食事制限は逆効果。規則正しい生活という土台が基本で、持病のある方などは自己判断せず主治医に相談を。 細胞の掃除の働きを保つこと、そして酸化・炎症・エネルギーといった、たがいに結びついた老化の土台を穏やかに整えること。それが健やかに年齢を重ねるうえでの大きなテーマであることは、研究でもくり返し示されています。とはいえ、忙しい毎日のなかでそれを続けるのは、思いのほか難しいものです。 当院が行うストレスフリー療法は、オートファジーそのものを直接の標的とする治療ではありませんが、血流や代謝、ストレスといった、細胞のはたらきを支える体の土台を整えることを目指す取り組みです(研究知見にもとづく予備的なもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 体の老化の土台づくりにご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. オートファジーを働かせるには、断食をしなければいけませんか? A. 必ずしも厳しい断食が必要というわけではありません。研究では、ほどよく空腹を感じる時間や適度な運動が促す方向にはたらくとされています。一方で、極端な食事制限はかえって体に負担となり、リスクもあります。規則正しい食事と適度な運動という土台を整えることが基本で、持病のある方などは自己判断せず主治医にご相談ください。 Q. オートファジーが活発かどうかは、検査でわかりますか? A. 現状、日常の診療で個人のオートファジーの活発さを手軽に測る、確立した一般的な検査があるわけではありません。研究は進んでいますが発展段階です。数値で追うよりも、生活習慣の土台を整えるという観点で考えるのが現実的です。 Q. オートファジーと酸化ストレスやミトコンドリアは、別々の話ですか? A. いいえ、深くつながっています。酸化で傷ついたたんぱく質や、調子の落ちたミトコンドリアを片づけるのも、オートファジーの役割です。「汚れ」と「掃除」のような関係で、どちらか一方ではなく、全体のバランスが大切だと考えられています。 参考文献 The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2016(Yoshinori Ohsumi)— 「オートファジー(自食作用)のメカニズムの発見」に対して大隅良典博士に贈られたノーベル生理学・医学賞。出典 Rubinsztein DC, Mariño G, Kroemer G.「Autophagy and aging」(2011年、Cell)— オートファジーの働きが加齢とともに低下することや、カロリー制限などがオートファジーを介して寿命に関わることを整理した総説。出典 ※本記事で紹介した研究知見は、いずれも発展途上の研究分野におけるものであり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。極端な食事制限や断食は体調を崩す恐れがあり、持病のある方・妊娠中の方などは医師にご相談ください。