The Hidden Cause
このような不調はありませんか?
常に「闘争・逃走反応」が働き、リラックスできない状態。血管が収縮し、全身の血流が遮断されています。
高血圧や血糖値の上昇。
「薬を飲んでいるから大丈夫」と、根本原因を放置していませんか?
脳への血流不足(酸欠)は「ブレイン・フォグ」を招き、経営判断に必要な直感力や決断力を奪います。
About Stress-Free Therapy
当院は「ストレスフリー療法」を提供しています。
ストレスフリー療法とは、身体の4点に心地よい赤外線刺激を与える、独自の温熱アプローチです。
特許取得済みの精密な温度制御により、効率よく血行を促進。副作用のリスクを抑え、日常のストレスで緊張した心身を優しく解きほぐします。
48℃未満の心地よい刺激が、効率的に血流を促し、深いリラックス状態へと導きます。銀座の落ち着いた空間で、身体への負担を抑えた科学的なアプローチをご提供します。



ストレスフリー療法は、独自の温熱周波数により深部体温を上げ、自律神経に直接アプローチする方法です。ただ温めるだけではない、3つの生理学的反応を引き起こします。
心地よい温熱刺激で身体を芯から温め、滞りがちな血行を促進して、冷えによる悩みや毎日のコンディションを整えます。
独自の温熱リズムが日々のストレスで張り詰めた心身の緊張を優しくほぐし、深いリラックス状態へと導きます。
患部や特定のポイントを温めることで、日頃の活動で蓄積した筋肉の疲れを和らげ、身体のこりを健やかにほぐします。
Our Strengths
| ストレスフリー療法 | 再生療法 | 高級スパ・整体 | |
|---|---|---|---|
| アプローチ | 血流・神経(根本改善) | 細胞レベル | 筋肉・表層 |
| リスク | 極小 | 身体的負担あり | ほぼなし |
| 心理的面 | 日常的なメンテナンス | 最後の一手 | ご褒美・癒やし |
STRENGTHS
Treatment Guidelines
現代社会のストレスフルな環境にさらされ続けることで慢性的に分泌されるコルチゾール(ストレスホルモンの一つ)の低下を促し、体の不調の根本原因へのアプローチを目指す。
全身の血流量の増幅を促し、体内の37兆個の細胞一つ一つをくまなく活性化し、自己治癒力を最大限引き出すことを目指す。
加齢とともに減少する成長ホルモンの体内からの分泌力を再生し、代謝・免疫・認知機能の復調を目指す。
エストロゲン・テストステロンといった性ホルモンの体内からの分泌を促し、血管・脳・骨・筋肉・皮膚へのホルモン本来の保護作用の復活を目指す。
抗炎症サイトカインであるIL-10の産生を促し、老化の原因である慢性炎症をはじめとする体内の炎症の駆逐を目指す。
体内の1京個のミトコンドリアの機能の正常化を促し、活性酸素の発生を減じ、炎症性老化の抑制を目指す。
複合的・総合的なアプローチの積み重ねにより、テロメアの短縮抑制や細胞の老化時計を巻き戻すことで、遺伝子レベルでの生物学的年齢の若返りの実現を目指す。
Treatment Guidelines
MASSAGE

東日本大震災をきっかけに、厳しい寒さの中で人が置かれる身体的負担と向き合い、体温や代謝が生命活動に与える影響を深く見つめ直しました。
そこから、身体に過度な負担をかけないケアの研究が始まりました。
生命倫理委員会の指針に基づき、独自の呼吸法と温熱刺激による心身への影響を科学的に検証。
最小限の刺激で深いリラックスをもたらす、科学的根拠に基づいた温熱療法を、銀座から丁寧に提供してまいります。
KENJI RYOTOKUZI
了徳寺 健二

ストレスフリー療法と出会い、その効果に強い可能性を感じました。
身体への負担を抑えながら、本来の状態へと整えていく——その考え方に深く共感しています。
この療法を、必要としている方にきちんと届けたい。
その想いから、2023年4月より銀座数寄屋橋クリニックにて、
ストレスフリー療法に特化した診療を行っています。
日々忙しく、自身のケアが後回しになりがちな方こそ、
安心して身を委ねられる時間と環境を大切にしたい。
銀座という場所から、誠実な医療のかたちを提供してまいります。
TAKUNORI SATO
佐藤 琢紀

Clinic Information/Access
〒104-0061
東京都中央区銀座4-2-12 銀座クリスタルビル7F

Blog
「よく休んでいるのに疲れがとれない」「以前より体力が続かない」「頭がぼんやりして集中できない」——こうした不調の背景には、体の「エネルギー」をめぐる問題が隠れていることがあります。 私たちの体は、食べたものと吸い込んだ酸素を材料に、細胞の中でエネルギーをつくり出しています。その「エネルギー工場」の役割を担っているのが、ミトコンドリアです。 この記事では、ミトコンドリアとはそもそも何なのか、なぜ若さや疲れと関わるのか、そしてそのはたらきを整えるうえで欠かせない「ある土台」について、できるだけわかりやすく解説します。 ミトコンドリアとは——細胞の「発電所」 ミトコンドリアは、私たちの細胞一つひとつの中にある、とても小さな構造物です。一つの細胞の中に数百から数千個も入っているといわれます。 その最大の役割は、エネルギーをつくることです。発電所が電気をつくり出すように、ミトコンドリアは食事から得た栄養と、呼吸でとりこんだ酸素を使って、「ATP」というエネルギー——いわば細胞を動かす『電力』——を生み出します。私たちが歩いたり、考えたり、心臓を動かしたりできるのは、このATPという電力がたえず供給されているおかげです。 エネルギーをたくさん必要とする臓器ほど、ミトコンドリアが多く詰まっています。脳、心臓、筋肉、肝臓などが代表で、これらは「電力消費の大きい場所」というわけです。だから、ミトコンドリアの調子が落ちると、まずこうしたエネルギー需要の高い場所——たとえば思考力や体力——に影響が出やすいと考えられています。 なぜ若さと関わるのか——エネルギーと酸化ストレス ミトコンドリアが老化に関わるとされる理由は、大きく二つあります。 一つは、単純に「エネルギーが足りなくなる」こと。細胞が十分なATPをつくれなくなると、修復やメンテナンスにも力を回せなくなり、体全体の元気が落ちていきます。 もう一つが、「酸化ストレス」です。ミトコンドリアは酸素を使ってエネルギーをつくる過程で、副産物として活性酸素を出します。これは本来ある程度はコントロールされているのですが、ミトコンドリアの調子が悪くなると、この活性酸素が増えすぎて細胞を傷つけることがあります。そしてこのダメージが、慢性的な炎症や老化と結びつくと考えられています。酸化ストレスと慢性炎症の関係については慢性炎症と老化(インフラメイジング)でくわしく触れています。 加齢とともに起きること——「電力不足」のサイン 年齢を重ねると、ミトコンドリアの数や働きはゆるやかに低下していくことが報告されています。これが、加齢にともなう疲れやすさやスタミナの低下の一因と考えられています。 なお、ミトコンドリアはエネルギーをつくる過程で「熱」も生み出しています。体温を保つこととも関わっているため、エネルギー産生がうまく回らない状態は、冷えや低体温の背景にもなりえます。この点は低体温が招く不調とも重なるテーマです。 ただし、ミトコンドリアは生活習慣に応じて、その数や質が変わりうることもわかってきています。だからこそ、「整える」ことに意味があるのです。 ミトコンドリアを整える生活習慣の視点 ミトコンドリアのはたらきを支えるために、研究で言われている方向性をいくつか挙げてみます。 運動を取り入れる:体を動かすことは、ミトコンドリアの数を増やし、質を高める方向にはたらくと報告されています。とくに有酸素運動が土台になります食べすぎを避ける:エネルギーの入れすぎは、かえってミトコンドリアに負担をかけ、酸化ストレスを増やす方向につながると考えられています。腹八分を意識することが役立ちます質のよい睡眠をとる:休息は、細胞の修復とメンテナンスの時間です抗酸化を意識した食事:野菜や果物などに含まれる成分は、増えすぎた活性酸素への備えになると考えられています ここでも、結局は「適度に動き、食べすぎず、よく休む」という体の基本に行き着きます。特別な近道があるわけではない、というのが正直なところです。 酸素を届ける「血流」という土台——救急医の視点から ミトコンドリアを語るうえで、見落とされがちですが決定的に重要なのが「血流」です。 ミトコンドリアが効率よくエネルギーをつくる(好気代謝といいます)には、酸素が欠かせません。そしてその酸素を、全身のすみずみの細胞まで運んでいるのが血流です。どれほどミトコンドリアそのものが元気でも、酸素という燃料が届かなければ、十分に力を発揮できません。 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務してきました。救急の現場で最も警戒する状態の一つが「ショック」——血流が滞り、細胞に酸素が行き渡らなくなる状態です。これはまさに、細胞のエネルギー危機にほかなりません。逆に言えば、血流をしっかり保ち、酸素を届けることが、細胞が元気に働くための大前提なのだと、現場で繰り返し実感してきました。 日々の暮らしの中でも、血流を整えることは、ミトコンドリアという発電所に「燃料」を届け続けるための、静かで確実な土台づくりだと言えます。 まとめ ミトコンドリアは細胞の「発電所」で、酸素と栄養からエネルギー(ATP)をつくります。脳・心臓・筋肉などエネルギー需要の高い場所に多く存在します。加齢とともにはたらきはゆるやかに低下しますが、運動・食事・睡眠といった生活習慣で整えうることがわかってきています。効率よくエネルギーをつくるには酸素が不可欠で、それを届ける「血流」が土台になります。 運動・食事・睡眠といった生活習慣が土台であることは、研究でもくり返し示されています。これは間違いありません。ただ、わかってはいても、それを毎日続けることは想像以上に難しい——とくに多忙な方ほど、そう感じておられるのではないでしょうか。 だからこそ医学・科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。当院が行うストレスフリー療法も、体への穏やかな温熱刺激を通じて末梢の血流を高め、細胞へ酸素を届けやすくすることで、好気的なエネルギー産生を支えることを目指す取り組みの一つです(研究知見にもとづくもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 細胞のエネルギーを支える土台づくりにご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. ミトコンドリアは増やせるのですか?A. 運動などの生活習慣に応じて、ミトコンドリアの数や質が変わりうることがわかってきています。とくに有酸素運動を続けることが、その数を増やす方向にはたらくと報告されています。 Q. サプリメントを飲めばミトコンドリアは元気になりますか?A. 抗酸化を意識した栄養が役立つ可能性は研究で示されていますが、サプリメントだけで解決するというより、運動・食事・睡眠・血流といった土台全体を整えることが基本だと考えられています。 Q. 疲れがとれないのはミトコンドリアのせいですか?A. 疲れやすさの背景にはエネルギー産生の問題が関わることがありますが、原因はさまざまです。強い倦怠感が続く場合は、別の病気が隠れていることもありますので、まずはかかりつけ医にご相談ください。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。
「若いころのように疲れがとれない」「肌や体に張りがなくなってきた」「ちょっとした傷の治りが遅い」——年齢を重ねると、こうした変化を感じる方は少なくありません。その背景にはさまざまな要因がありますが、その一つとして知られているのが「成長ホルモン」の変化です。 成長ホルモンというと「子どもが背を伸ばすためのもの」というイメージが強いかもしれません。けれども実際には、大人になってからも、体の修復やエネルギーの調整に深く関わり続けるホルモンです。 この記事では、成長ホルモンが大人の体で何をしているのか、なぜ年齢とともに減るのか、そして「増やす」のではなく「自然なリズムを整える」という視点を、できるだけわかりやすく解説します。 成長ホルモンは「成長」だけのホルモンではない 成長ホルモンは、脳の下にある下垂体から分泌されるホルモンです。子どもの成長を促すことで知られていますが、その働きは成長期に限りません。 大人の体では、主に肝臓を介して「IGF-1」という物質をつくらせ、これを通じてさまざまな調整を行っています。代表的なはたらきとして、次のようなものが知られています。 筋肉などのたんぱく質をつくり、組織を修復する脂肪を分解し、体組成を整える方向にはたらく骨や皮膚の状態を保つことに関わる日中に傷んだ細胞を、休んでいる間に立て直す つまり成長ホルモンは、大人にとって「体をメンテナンスし、回復させる」ためのホルモンとしての側面が大きいのです。 加齢とともに減っていく——「ソマトポーズ」という現象 この成長ホルモンは、思春期にピークを迎えたあと、年齢とともにゆるやかに減っていくことが知られています。一般に、おとなになってからは10年ごとにじわじわと低下していくと報告されており、この加齢にともなう減少は「ソマトポーズ」と呼ばれることがあります。 回復力の低下や体組成の変化など、年齢とともに感じる体の移ろいの一部には、こうしたホルモン環境の変化が関わっていると考えられています。生物学的年齢という観点からも興味深いテーマで、年齢と体の中身の関係については「老化時計」とは何かで解説しています。 ただし、ゆるやかに減っていくとはいえ、その進み方が一律に決まっているわけではありません。睡眠や運動、ストレスの状態といった生活習慣によって変わりうると考えられており、だからこそ、体が本来もっている分泌の力を引き出し、支えていくことに意味があります。 カギは深い睡眠——成長ホルモンが出るタイミング 成長ホルモンには、分泌のされ方に大きな特徴があります。一日中だらだらと出ているのではなく、時間帯によって波のように分泌される(拍動性といいます)のです。 そして、その最も大きな波がやってくるのが、夜眠りについてまもなく訪れる「深い睡眠(深睡眠)」の時間帯です。順番としては、まず深く眠ることがあって、それに合わせて成長ホルモンが分泌されます。「成長ホルモンが出るから眠くなる」のではなく、「深く眠るから、それに合わせて分泌が起こる」という向きで理解しておくと、対策の的が絞りやすくなります。 つまり、成長ホルモンを大切にするうえで、睡眠の「質」、とりわけ眠り始めの深い眠りをしっかり確保することが、土台中の土台になるわけです。 自然に支える生活習慣の視点 では、成長ホルモンの自然なリズムを支えるために、どんなことが考えられるでしょうか。研究で言われている方向性を、いくつか挙げてみます。 深い睡眠を確保する:寝る時間を一定に保ち、就寝前の強い光やスマートフォンを控えることが、眠り始めの深い睡眠を助けると考えられています就寝直前の食事・飲酒を避ける:血糖値が高い状態は、成長ホルモンの分泌を妨げやすいことが知られています。とくに寝る前の高糖質の食事や飲酒は控えめに運動を取り入れる:適度な運動、とくに筋肉に負荷をかける運動のあとには、成長ホルモンの分泌が高まりやすいと報告されていますストレス(コルチゾール)をためこまない:ストレスホルモンであるコルチゾールが高い状態は、成長ホルモンの分泌を抑える方向にはたらきます。この点はコルチゾールを下げる科学でくわしく触れています 特別なことというより、結局は「よく眠り、よく動き、ストレスをためない」という、体の基本を整えることに行き着くのがわかります。 「増やせばよい」わけではない——救急医の視点から ここで一つ、大切なことをお伝えしておきます。成長ホルモンは「多ければ多いほどよい」というものではありません。体には、必要なときに必要なだけ分泌され、それ以外は抑えられる、という絶姙なリズムが備わっています。このリズムを無視して外から無理に押し上げることには、慎重であるべきだと考えられています。目指したいのは「最大化」ではなく、加齢で乱れがちなこの自然なリズムを「整える」ことです。 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ数万人の患者さんの診療にあたってきました。重症の患者さんが回復していく過程を数多く見てきて実感するのは、体の「立て直す力(回復力)」がいかに大切か、ということです。成長ホルモンは、まさにその回復のしくみを支える役者の一人です。だからこそ、その力を薬で代替するのではなく、本来のはたらきを引き出して支えるという発想を、私は大切にしています。 まとめ 成長ホルモンは、大人にとっても体の修復・回復に関わる大切なホルモンで、加齢とともにゆるやかに減っていきます(ソマトポーズ)。最も大きな分泌は、眠り始めの深い睡眠の時間帯に起こります。「深く眠る→分泌される」という向きをおさえておくと対策の的が絞れます。目指すのは「増やす」ことより、睡眠・運動・ストレス対策によって自然なリズムを「整える」ことです。 睡眠・運動・ストレス対策といった生活習慣が土台であることは、研究でもくり返し示されています。これは間違いありません。ただ、わかってはいても、毎日それを続けることは想像以上に難しい——とくに多忙な方ほど、そう感じておられるのではないでしょうか。 だからこそ医学・科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。当院が行うストレスフリー療法も、体への穏やかな温熱刺激を通じて、ストレス(コルチゾール)と血流を整えながら、体の内側から成長ホルモンの自然な分泌を支えることを目指す取り組みの一つです(研究知見にもとづくもので、はたらき方には個人差があります)。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 体の回復力を支える土台づくりにご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. 成長ホルモンのサプリメントを飲めば若返りますか?A. 成長ホルモンは「多ければよい」というものではなく、体に備わった自然なリズムが大切です。外から無理に押し上げることには慎重であるべきだと考えられています。当院では、薬で代替するのではなく、睡眠・運動・ストレス対策といった土台を整え、体本来の分泌を支えるという考え方を大切にしています。 Q. 何時に寝れば成長ホルモンが出やすいですか?A. 「何時」よりも、「眠り始めにしっかり深く眠れているか」が重要だと考えられています。深い睡眠は眠り始めに多く現れるため、就寝前の強い光や直前の食事・飲酒を控え、入眠の質を整えることが役立ちます。 Q. 運動はどんなものがよいですか?A. 適度な運動、とくに筋肉に負荷をかける運動のあとに分泌が高まりやすいと報告されています。無理のない範囲で、ご自身の体力に合った運動を続けることが基本です。具体的な進め方は、かかりつけ医ともご相談ください。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。
「自分の体は、実際のところ何歳なのだろう?」——そんな問いに答えようとするのが「生物学的年齢」です。以前の記事では、暦の上の年齢(暦年齢)とは別に、体の中身の老け具合を表す「生物学的年齢」という考え方があることをご紹介しました。 では、その生物学的年齢は、いったいどうやって測るのでしょうか。実は「これ一つで決まり」という万能のものさしがあるわけではなく、いくつかの方法があります。代表的なのは、(1)DNAの状態から読み取る方法(エピジェネティック・クロック)、(2)テロメアという染色体の部品の長さをみる方法、(3)血液検査の数値から推定する方法、の3つです。 この記事では、それぞれの測り方が「何を見ているのか」、そして出てきた数値を「どう受け止めればよいのか」を、できるだけわかりやすく解説します。 そもそも「生物学的年齢」とは——暦年齢との違い 暦年齢は誕生日を数えた年齢で、だれでも1年に1歳ずつ増えていきます。一方の生物学的年齢は、体の細胞や臓器が実際にどれくらい老化しているかを表そうとする年齢です。 同じ50歳でも、体の中身が40代に見える人もいれば、60代に見える人もいる——その「中身の年齢」を数値にしようというのが、生物学的年齢の考え方です。くわしくは「老化時計」とは何かで解説しています。 ここで大切なのは、生物学的年齢は暦年齢と違って「変わりうる」ものだと報告されている点です。だからこそ、今の状態を測って知ることに意味があります。では、その測り方を順に見ていきましょう。 測り方①:エピジェネティック・クロック(DNAメチル化) いまもっとも研究が進んでいるのが、DNAの「メチル化」という現象を読み取る方法です。 DNAそのものの文字(体の設計図)は一生のあいだほとんど変わりません。ところが、その文字のところどころに「メチル基」という小さな目印が付いたり外れたりしており、この付き方が年齢とともに一定のパターンで変化することがわかってきました。このパターンを体の多数の場所で読み取り、計算式にかけて年齢を推定するのが「エピジェネティック・クロック(老化時計)」です。採取した血液や唾液からDNAを取り出して解析します。 研究の積み重ねによって、老化時計にはいくつかの世代があります。 第1世代:暦年齢をできるだけ正確に当てることを目指したもの 第2世代:将来の健康リスクとの関連を、より強く反映するように作られたもの 第3世代:「老化のスピード(進む速さ)」そのものを捉えようとするもの(1年でおよそ何歳分老化しているか、という見方) エピジェネティック・クロックは再現性が高く、研究の蓄積が厚いことが特長とされています。当院では、この解析に「EPICアレイ」という手法を用い、ご自身の生物学的年齢を数値で把握していただくことに取り組んでいます。 測り方②:テロメアの長さ——細胞の「使い込み具合」をみる 2つ目は、「テロメア」という部品の長さを測る方法です。 テロメアは、染色体の端にあるキャップのような構造で、細胞が分裂するたびに少しずつ短くなっていきます。いわば、細胞が「どれくらい使い込まれてきたか」を映す目盛りのようなものです。テロメアが短いほど、細胞の老化が進んでいる一つの目安になると考えられています。 測定にはいくつかの方法があり、一つひとつの細胞のテロメアを精度よくみる「Flow FISH法」や、まとめて測る「qPCR法」などが知られています。当院ではこれまで、精度の高いFlow FISH法による測定を専門の検査機関に委託して行ってきました。現在は事情により、この検査を一時的に見合わせており、国内外で同等の測定を委託できる機関をあらためて選定しているところです。テロメアそのものについてはテロメアは伸ばせるのかでくわしく触れています。 ここで一つ、覚えておきたいことがあります。テロメアの長さとエピジェネティック・クロックは、どちらも老化の指標ではありますが、まったく同じものを測っているわけではなく、両者の関連はゆるやかだと報告されています。これは数値を読むうえで大事なポイントなので、のちほどあらためて触れます。 測り方③:血液検査からの推定(PhenoAgeなど) 3つ目は、ふだんの健康診断でもおなじみの血液検査の数値から、生物学的年齢を推定する方法です。代表的なのが「PhenoAge(フェノエイジ)」と呼ばれる方法です。 これは、アルブミンやCRP(炎症の指標)、血糖、白血球やリンパ球の割合など、9種類の血液の指標と暦年齢を組み合わせて計算します。これらの数値は、炎症・代謝・腰臓や肝臓の働き・免疫の状態など、体のさまざまな働きを映しています。 血液検査からの推定のよいところは、比較的身近で、結果が「どこを整えればよいか」に結びつきやすい点です。たとえばCRP(炎症の指標)が高ければ炎症への対策を、血糖が高ければ糖の管理を、というように、次の一手が見えやすいのです。当院でも、こうした血液指標を組み合わせた評価を取り入れています。 (このほか、顔写真や体の動き、臓器ごとの年齢を推定するといった新しい方法の研究も進んでいます。測り方は今も広がり続けている分野です。) 数値をどう読むか——「一つの数字」に振り回されない ここからが、測定でいちばん大切なところです。 私は銀座数寄屋橋クリニックの院長を務める前、約20年にわたり国立の医療機関で救急医として勤務し、延べ数万人の患者さんの診療にあたってきました。その現場でしみついた感覚の一つに、「一つの数値だけで患者さんの状態を判断しない」というものがあります。血圧だけ、脈拍だけを見るのではなく、複数のバイタルサインや検査結果、そして全体の様子を重ね合わせて、はじめて確かな判断ができる——救急ではこれが鉄則です。 生物学的年齢の測定も、これとよく似ています。さきほど触れたように、エピジェネティック・クロック、テロメア、血液からの推定は、それぞれ体の違う側面を映しており、出てくる数値も完全には一致しません。だからこそ、一つの数字に一喜一憂するのではなく、複数の指標を重ねて全体像をつかむことが役立ちます。 あわせて、覚えておきたい注意点がいくつかあります。 その時点の「スナップショット」である:体調や測定のタイミングによって、多少ぶれることがあります 多くは集団のデータをもとにした推定である:あなた個人のすべてを言い当てるものではありません 一度きりより、定期的に測って「変化の向き」を追うほうが意味がある:取り組みの効果を確かめる目安になります 生物学的年齢は、病気を言い渡す「判定」ではなく、自分の体と向き合うための「ものさし」です。そう受け止めると、過度に怖がることも、逆に過信することもなく、上手に付き合うことができます。 まとめ 生物学的年齢の測り方には、(1)エピジェネティック・クロック(DNAメチル化)、(2)テロメアの長さ、(3)血液検査からの推定(PhenoAgeなど)といった代表的な方法があります。 それぞれ体の違う側面を映しており、数値は完全には一致しません。一つの方法を過信せず、複数を重ねて読むのが現実的です。 測定はその時点のスナップショットです。一度きりより、定期的に測って変化を追うことが大切です。 生物学的年齢を測ると、次に気になるのは「では、どうすればこの数値を整えられるのか」という問いです。 食事・睡眠・運動・ストレス対策といった生活習慣の基本が土台であることは、研究でもくり返し示されています。これは間違いありません。ただ、わかっていても、それを毎日続けることは想像以上に難しい——とくに多忙な方ほど、そう感じておられるのではないでしょうか。若返りや体質の改善も、一朝一夕に実現するものではありません。 だからこそ医学・科学は、「その土台づくりを、どうすれば無理なく支えられるか」を模索し続けています。当院が行うストレスフリー療法も、ストレス(コルチゾール)と血流という、体の根っこにあたる部分にはたらきかける取り組みの一つです。その科学的な考え方についてはストレスと老化の科学で解説しています。 まずは、自分の体の「いまの年齢」を知ることから。ご自身の生物学的年齢の測定にご関心のある方は、当院のメニュー・料金ページもあわせてご覧ください。 よくある質問 Q. どの測定方法がいちばん正確ですか?A. 「これが絶対」という一つの方法があるわけではありません。エピジェネティック・クロックは再現性が高く研究の蓄積が厚い一方、テロメアや血液からの推定にも、それぞれの良さがあります。いずれも体の違う面を映すため、複数を組み合わせてみることが現実的だと考えられています。 Q. 測定には採血が必要ですか?A. 多くは少量の採血(方法によっては唾液)で行えます。エピジェネティック・クロックや血液指標からの推定も、一般的な検査と同じように採取できます。当院でご提供している検査の内容や受け方については、受診時にご説明します。 Q. どのくらいの頻度で測ればよいですか?A. 生物学的年齢は生活習慣などによって変化しうるため、一度きりよりも、間隔をあけて定期的に測り、変化の向きを追うことをおすすめします。ご自身の取り組みの効果を確かめる目安にもなります。 本記事は健康に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の検査・治療の効果を保証するものではありません。研究知見には今後の検証が必要な発展段階のものが含まれます。体の状態には個人差があります。